とある飛空士への恋歌 2 (犬村小六 / 小学館ガガガ文庫)
テコ入れなのか構想通りなのかはともかく、一気に学園ラブコメ色が強くなった第2巻。本格的に物語が動き出すまえの平和な楽しかった時期を演出しようとしているのだろうけれど、その目論見は成功しているとは言い難い。
この作者の、『レヴィアタンの恋人』でもうすうす気付いていた軽妙な会話の上手でなさ(婉曲的表現)には目を瞑るとしても、モブキャラの寒すぎる言葉遣い(いまどき語尾に“ッス”とか“ごわす”はどうよ) やあまりに現代日本の日常に近すぎる食物(前巻でも気になったけどラーメンって!カレーって!!餅って!!!)とかには耐えられない。ほんと勘弁してください。
特に食材とかが現実に近すぎることは、島サイズの空中要塞や自力補給可能な水上機や未踏の“空の果て”といった、(手垢にまみれてはいるが)魅力的な舞台設定を崩壊させてしまう危険性を孕んでいると思う。ラノベだしそこまでガチガチに拘るつもりもないけれど、どちらかというとシリアス志向のシリーズだから、この辺の脇の甘さは残念だった。キャラ萌え系やギャグ系ならハナから何も言わん。
でも、『~追憶』のベタで分かりやすいけど、それゆえに甘く切ない恋物語がなんだかんだで大好物な人間としては、今後の展開はやはり気になる。前回のモチーフが「ローマの休日」で今回が「ロミオとジュリエット」らしいと聞けばなおさら。クレアとカルエルがぎこちなくも少しずつ心を通い合わせているさなかに、カルエルの正体にクレアが勘付き始める(悲劇の予兆が見える)というのはもっと話が進んでからだろうと予想していたので、こんなに早い段階からというのは意外だった。
思惑ありげな提督や最後に出てきた神聖レヴァーム帝国の存在(『追憶』と本格的にリンクするのか?)も気になるし、次巻でどう化けるかが楽しみだ。
あ、『レヴィアタンの恋人』を読んでいる読者としては、寮長のナチュラルすぎる登場に吹いた。スターシステムですかコラ。
テコ入れなのか構想通りなのかはともかく、一気に学園ラブコメ色が強くなった第2巻。本格的に物語が動き出すまえの平和な楽しかった時期を演出しようとしているのだろうけれど、その目論見は成功しているとは言い難い。
この作者の、『レヴィアタンの恋人』でもうすうす気付いていた軽妙な会話の上手でなさ(婉曲的表現)には目を瞑るとしても、モブキャラの寒すぎる言葉遣い(いまどき語尾に“ッス”とか“ごわす”はどうよ) やあまりに現代日本の日常に近すぎる食物(前巻でも気になったけどラーメンって!カレーって!!餅って!!!)とかには耐えられない。ほんと勘弁してください。
特に食材とかが現実に近すぎることは、島サイズの空中要塞や自力補給可能な水上機や未踏の“空の果て”といった、(手垢にまみれてはいるが)魅力的な舞台設定を崩壊させてしまう危険性を孕んでいると思う。ラノベだしそこまでガチガチに拘るつもりもないけれど、どちらかというとシリアス志向のシリーズだから、この辺の脇の甘さは残念だった。キャラ萌え系やギャグ系ならハナから何も言わん。
でも、『~追憶』のベタで分かりやすいけど、それゆえに甘く切ない恋物語がなんだかんだで大好物な人間としては、今後の展開はやはり気になる。前回のモチーフが「ローマの休日」で今回が「ロミオとジュリエット」らしいと聞けばなおさら。クレアとカルエルがぎこちなくも少しずつ心を通い合わせているさなかに、カルエルの正体にクレアが勘付き始める(悲劇の予兆が見える)というのはもっと話が進んでからだろうと予想していたので、こんなに早い段階からというのは意外だった。
思惑ありげな提督や最後に出てきた神聖レヴァーム帝国の存在(『追憶』と本格的にリンクするのか?)も気になるし、次巻でどう化けるかが楽しみだ。
あ、『レヴィアタンの恋人』を読んでいる読者としては、寮長のナチュラルすぎる登場に吹いた。スターシステムですかコラ。
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