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『相州戦神館學園 八命陣』 サイトオープン

相州戦神館學園 八命陣

テックジャイアンでの情報公開から遅れること1週間、正田崇×Gユウスケ×与猶啓至という『PARADISE LOST』『Dies irae』『神咒神威神楽』を手掛けたチームの新作の公式サイトがついにオープン。仕事終わりが遅かったのでちったぁ快適になってるかと甘い期待をしていたけれどそこは悪い意味での期待は絶対に裏切らないlight、相変わらず公式サイトはクッソ重かったです。さすがに学習してるかと思っていたのにまるで成長していない…… 一応サーバ増強したっぽいけど高負荷時にちゃんと捌ききれなければ意味がないです、はい。


さて、テックジャイアンの方でも情報公開されていたが、物語は、主人公である柊 四四八が長年見続けていた明晰夢の世界に、世良 水希との出逢いを契機に友人たちも巻き込まれてしまうという異世界もの。その異世界――“夢界(カナン)”はただの幻の世界ではなく「夢界の深層に一度踏み入れたら後戻り出来ない(ただし、夢から目覚めれば現実世界には戻ってこれる)」「夢の中で死んでしまうと、現実にも死んでしまう」「夢で起こった現象が、因果を遡って現実世界での歴史に影響を及ぼす」という甚だ危険な代物。“異世界漂流+デスゲーム”という構造は、大ヒットとなったソードアート・オンラインをはじめとして最近ひとつのトレンドになっているけれど、完全に異世界から戻ってこれない不可逆なものではなく夢から覚めれば現実世界に帰還できることと、異世界の事象がリニアに現実の歴史に影響を及ぼしていくということは目を惹く箇所かもしれない。
夢界の深層は世界観がなぜか明治~大正期の日本に固定されており、そこで主人公たちは、自らが現実世界で通っていた学校「千信館學園」の前身である「戦真館」の一員として、夢界六勢力(神祇省、裏勾陳、鋼牙、逆十字、貴族院辰宮、べんぼう)が鎬を削る抗争に否応がなく参戦せざるをえなくなる……というのが物語の大まかなアウトライン。敵味方が綺麗に分かれた対立構造ではなく、複数陣営が入り交じるバトルロワイヤルであるというところは過去作品から大きく違うところだろう。

オカルトと近代科学が入り交じった世界観や、明治大正期から日本の歴史を辿っていくところは正田崇が例に挙げていた「帝都物語」(荒俣宏)がリファレンスだということを隠してねえな(苦笑) いやあ今となっては手垢に塗れた世界観ではあるけど、こうやってツボを付いた設定と映えるビジュアルが用意されてみるとたまらんな!厨二マインドが疼くったらありゃしない。いいぞもっとやれ。
それからメインキャラのネーミングや配置は「南総里見八犬伝」以外にも「ヨシュア記」も下敷きにしてますな。そもそもカナン=約束の地とか、メインキャラの名前以外にも、夢界の各層名称がそのまんまだし。ちなみに第八層の「イェホーシュア」はヨシュア(=四四八)のヘブライ読み。近代日本という要素と親和性の高い陰陽道/神道あたりが絡んでくるのは予想してたけど、その予想を超えてかなり盛りだくさんに詰め込んで来ているなあ。こりゃ六勢力ごとにぜんぜん別要素を入れ込んできてもおかしくないわ。並大抵のライターだったらとっ散らかったものになってしまうことを心配するところだが、正田崇にその心配は必要ないだろう。そこは信頼してる。


テックジャイアンの記事を読むと「過去作品のようなパワーゲームではなく頭脳バトルが主体」「敵方との間に絶望的な戦力差は(過去作品ほどは)ない」「(敵方の)能力や使い方に意地の悪い奴が多い」「トラウマを力の糧にするノリを辞める」とかコメントしてあって、Twitterの発言とあわせて露骨に過去作品(というかディエスと神咒)を意識しまくっていることに苦笑してしまう。まあ、まったく同じノリで延々と続けられても胸焼けがして困るので新機軸を求めること自体は歓迎したい。
また、今回ことさらに強調している学園ものとしての要素、味方勢の仲の良さというトピック。それがどこまで成功しているのかというのは今作を評価する上でのひとつの基準点になるだろうな。そもそも、夢が覚めたら夢界から現実世界に戻れるという設定自体が、“本格的に戦いが始まってしまうと最後までノンストップで、ヒロインとの親密度を高めるようなイベントを入れ込めない”という既存作品(どう考えてもディエスだな)の弱点を反省したがゆえらしいし。でもなー、あまりに事前情報で仲の良さとかを強調されると、本編でサックリと裏切られるんじゃないかと警戒しちゃうんだよなー。これはもう過去の正田の所業が悪いとしか言いようがないんだが(苦笑)


そんで今回、一番驚いたのがキャスティング。
Twitter / mayuki_tw: とりあえず「相州戦神館学園八命陣」のキャスト情報を投下をばー ...

とりあえず「相州戦神館学園八命陣」のキャスト情報を投下をばー。柊四四八:土門 熱 世良水希:水崎来夢 真奈瀬晶:磯貝まこと 龍辺歩美:結城 友紀 我堂鈴子:北見 六花 大杉栄光:マーガリン天狗 鳴滝淳士:秋山 樹 (敬称略)ですー。メイン7人はこちらの方々ですー。


Twitter / mayuki_tw: 戦神館キャスト続きですー。柊英里子:松田 理沙 真奈瀬剛蔵: ...

戦神館キャスト続きですー。柊英里子:松田 理沙 真奈瀬剛蔵:小山 剛志 芦角花恵:奏雨 神野明影:一条 和矢 壇狩摩:壱封 堂 キーラ:???? (敬称略)ですー。キーラは近日?公開予定ですー。よろしくお願い致しますー。


既存作品との関わりを邪推されることを防ぐために、役が被らない新規の人をメインでキャスティングするのではないかというのは想像してたけど、ここまで綺麗に外してくるとはちと意外(そもそも名義から誰か特定できない人も多い)。意外ではあるんだがそんなことよりも鈴子に五行なずなもとい北見六花ァッ!? 黒髪ロングな残念系ハイスペックお嬢様北見六花ってどういうことなの正田卿……ッ!!!!

いやあ、ほんとこのキャスティングはまったく想定しておらず不意を突かれた。(表ではFAIRY TAILとかあったとはいえ)あまりバトルものに強いという印象はなかった人を、戦闘シーンが主体となる(であろう)正田崇シナリオのメインヒロインに持ってくるというのは想像の埒外だった。不覚。逆に、残念系ハイスペックお嬢様という観点では、これはわりと容易に想像がつく感じではある。元々はその声質を生かしたおっとり系キャラのオーソリティだったけれど、俺つばの日和子さんあたりを契機にへっぽこ気味なツンデレキャラを演じることが多くなり、今では得意ジャンルのひとつとしてひろく認識されてるし。
つーかですな、鈴子のキャラ紹介ラフ見るとど真ん中で顔芸カマしてることに噴出せざるをえないんだけど、もしかして以前に恋愛0キロメートルの顔芸に食い付いてたからアサプロ常連の五行なずなもとい北見六花を起用したんですか(邪推)。いやもう、このキャスティングだけでテンションがクライマックスに上がってしまったよ。以前から大好きな声優さんだしキャラ造形も今んとこ一番好みっぽいので、全力で推していく方向で。

それ以外だと、サブキャラで、小山剛志が裏名義なしで参加していたことにビビった。今まではうたわれるものとみなとそふとくらいしか出てなかったはずなのに男らしいな(元)ヒゲ独身…ッ! まあ、いつも裏名義を使わない一条和矢さんも今回参戦してますが。一条さんが演じる神野正田的にイチオシっぽいので今からどんな演技が見られるかが楽しみですわ。それから、サブキャラで今までlight系列では見かけなかった松田理沙の名前があったのも意外といえば意外。

というかlightの声優の起用法ってわりと独特で、他社常連のかなりメジャーな人が全然出てこないとかよくある話。「最近の鉄板声優を固めてみました」とか「どこかの事務所/音響会社に丸投げしました」的なアレでもないし。まあ、けっこう長い間(それこそパラロスの頃まで)ロックンバナナ丸投げちっくだったけれど……閑話休題。ただ、キャラと声優を摺り合わせるキャスティング能力に限っていえば、lightはマジで鉄板。外したの見たことない(敢えて言えば、一時期、ラジオ絡みの起用が多かったのが気になったくらい)。十数年前の最初期の、地雷しか埋まってなかった頃ですらサウンド周りだけはガチだったので、その点だけに限っては強く信頼しており、何も不安は抱いてはおりませぬ(他は全然信用してねーけどな!)


それにしても、燦然と輝く「発売日:今冬発売予定」の文字から立ち上る無限大の不安感ったらないな。正田はテックジャイアンのインタビューで「自分は一度かなり不義理なことをした男なので、罪滅ぼしのためにもコンスタントに作品を出し続けようと思っています」と発言していたが、我々が求めているのはそのようなことではありません。勘違いしないでいただきたい。
御身の爪牙が心から希求する渇望は、発売が2014年だろうと2015年の年末だろうといっこうに構わないから、完全版とかCS移植とかドラマCDとか資料集とかの蛇足を一切含まずとも、本編の出来だけで必要なことをすべて語り尽くせるまで練り込んでからリリースしてください、事前に期待値が限界破裂するまでブチ上げておいてから8800円の有償体験版を掴ませるのはもう勘弁していただきたいというその一事のみでございます。たしか神咒の情報公開時にも同じことを思った記憶があるんだけどな!!07年版ディエスに神咒PC版とこれで二連荘だぜこんちくしょう。仏の顔も三度からという言葉があるけれど、いくら我々が訓練されきった信者とはいえ限度ってものがありますよ本当に。なんとかしてね、頼むから。
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コメント

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365日いつでも四月馬鹿のごとくネタでもガチでも嘘ついちゃう悪癖はどうにかして欲しいとか、どんだけ時間かかってもいいから粗がないように仕上げて欲しいとか、不安多いけど作家生命かけるほど頑張ってるから、きっと!たぶん!大丈夫!の、はず…(震え声)
とはいえ発売前からワクワクさせてくれる手腕は相変わらず見事ですよね。この気持ちを本編中も失わずプレイできるようなゲームになって欲しいものです

Re: タイトルなし

釣り師としての腕だけは、作品を重ねるごとに飛躍的に向上してるんですけどね……

ともあれこの発売前の期待感は嘘ではないので、その気持ちを裏切らない出来になっていて欲しいです。