Hyper→Highspeed→Genius ハイパーハイスピードジーニアス | TOP
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広報展開の最初期にイベントで公開されたHyper→Highspeed→Genius ティザームービーがいきなりエルシャダイのパロディだったり公式配信の実況プレイ風動画が無法地帯だったり、黄色を基調としたわりとエッジなサイトデザインだったり、そもそも原画家が外注のミヤスリサとユキヲだったりと、そつが無い優等生的な作りをするういんどみるらしくないタイトルだなぁと思っていた今作。
主人公である久司朗は、自らの知恵を武器に世界に対して戦いを挑む野心家ということでは夜神月@デスノートやルルーシュ@コードギアスを、自らの目的の為に戦略的に女性キャラを攻略せんとする意志は桂馬@神のみぞ知るセカイあたりを彷彿とさせるような、あまりエロゲでは見かけないタイプの性格付けだったので、プレイ前はかなり期待していた。
が、実際にプレイしてみると、すぐにテンパるし、打たれ弱いし、自らの恋愛感情に振り回されるし、情にほだされるしといった具合の、悪党を気取りきれない好青年だったというオチ。自らの知能ですべてを動かしてやるぜ!キリッ!というイメージが強いのに、実際は自ら動くことが多いので参謀キャラという印象も薄い。しかし、キャラの魅力を前面に押し出すADVの主人公として考えるならば、このキャラ立てで正解だったのだろうなとも思う。あまりに自らの目的意識が勝ちすぎてしまっていてはキャラ攻略の際にプレイヤーが罪悪感を覚えてしまっていただろうし。主人公の冷徹・明晰な立ち居振る舞いを楽しむというよりは、必死でカッコつけようとするけど上手くいかない三の線の主人公を、作中ヒロイン達と一緒にニヨニヨしながら愛でるというのが正しいような気がする。どんな萌えキャラだよ久司朗。
そういう意味では、大きな不満点であるはずのシナリオの薄さ・ご都合主義的な展開も久司朗のキャラのおかげであまり気にならない。当初の煽りからすると後半ではシリアスなノリになっていくのかと思っていたけれど、実際には一部のルートを除いてはわりと緊迫感が薄い展開のまま続く。普通ならばそれを不満に思うはずなのだが、物語の主軸である久司朗が非情になりきれない厨二を気取っただけの心優しい青年なので、そんなヌルい展開でもいいかなという気持ちになってしまうのだ。その辺、マジもんのピカレスクではなく、あくまでピカレスク“風”の物語であるというのもエクスキューズ。ただまあ、そんなヘタレな946ではあるが、作中で語られる「追い詰められることで本領を発揮する」という人物評のとおりに肝心要のところではビシッと決めてくれるので、あまりストレスは溜まらないな。
久司朗と対になる相棒兼共犯者兼メインヒロインである光理だが、これもまた良かった。ミヤスリサのキャラデザは破壊的なまでに可愛いし(特におっぱいと悪魔デザインのアクセサリ)澤田なつの演技も素晴らしい。久司朗をからかうための誘惑台詞とか久司朗にツッコミを入れられたときのわざとらしい演技とか、耳が妊娠するかのごとき威力ですよはい。「あいたっ」とかのボイスを延々とリピートし続けたのは俺だけじゃなかろう。それでいて、物語内での役割付けやキャラ相関関係におけるポジションについては今まであまり見かけなかったタイプなので目新しさもあるんだよな。コードギアスでいうところのC.Cポジではあるんだがアレとはまたちょっと違う感じで、本人以外のルートで存在が消えていくところの遣り取りとかがお気に入りですよ。
そんな久司朗と光理という特異なキャラと関わり合うことの作用によって、そう特別な性格付けをされている訳でもないメインキャラ勢にも魅力が生まれてくるのが本作の面白いところ。メインヒロイン3人の中では姫乃がダントツで可愛くて、血迷って抱き枕を買ってしまいかねないレベル。珍しいクール系ダウナーなアグミオンというのもなかなかに美味でございました。翆名は可愛いけれど、メインヒロインとしての可愛さよりもサブの立場になったときの役回りの美味しさとか腹黒さの方がより強い印象があるのがなー。でもギフトを使用しているビジュアルは一番好き。サクラは…犠牲になったのだ(以下略)
サブでは誰が取り立ててという訳でもないけれど、どのキャラも相応に可愛い。その中で敢えて言うならばアイリスかな。物凄く狙いすぎのキャラ立てではあるけれど、可愛いことは可愛いから何も言えない。声も杏子御津だし。あとパティのちょろ可愛いさは異常すぎる(佐藤しずくの馬鹿キャラマジ最高!) 数は少ないけど地味に男性キャラも良くって、西九条先生はその素敵ボイスだけですべてを持っていっちゃうのが卑怯すぎでございます(つかエルシャダイネタはその存在だけでも笑えてしまうから困る)。僚樹はその前に『神咒神威神楽』をプレイしてたんで、覇吐がオーバーラップして困ったけど。
というか今作品は全体的にキャスティングが上手。豪華声優陣がキャラの魅力を上手く引き出しているものだから、声優の演技による補正が大きいのなんの。シナリオ展開のアラとかをあまりグダグダ言う気にならないのもその辺の効能によるものが大きい。
しかし、エロシーンにはとてもとても不満があった。ともすればFD要員にされがちなメイン格以外のキャラにもちゃんとエロシーン(と、個別ルート)を用意してあること自体はとても偉いので素直に賞賛したい。回数としてはもメインの聖女候補(+光理)は2回でその他サブは1回の合計13枠と、トータルの分量を考えればそれほど悪くはない。無いのだが、そのエロシーンの実用性がとても微妙だ。1回のシーン枠の中でフェラで発射→本番で発射とか、膜を破って発射→そのまま連戦なんて具合にシチュエーションを変え、発射回数を増やして頑張ってはいるのだけれど、根本的にエロテキストの描写がヌルい。ついでに演技も(声優補正は効くけれども)ヌルいし喘ぎ声もあまり激しくない。ういんどみるは「萌え重視のブランドだけどエロも頑張ってます」的なところで特徴を出していたメーカーという印象があったから、エロにはそれなり以上に期待していたので「もっとやれたはずなのに、何故…」とガッカリ。なまじキャラが可愛いだけにガッカリ感は更に倍。どうしてこうなった。まあ全体ボリュームからしたら仕方ないのかもしれんけど、それでもさー。
思いっきりネタに偏ったニコニコ動画での公式実況を始めとして、良くも悪くもフラットな(万人受けする間口の広い)萌えゲーを作るメーカーだと認識していたういんどみる作品としては挑戦的な方向性だったのだろうが、今回についてはその挑戦は概ね成功しているのではないかと思う。ご都合主義的な物語展開とかヌルいエロとかサブヒロインのルート短すぎとか内容にケチを付けたいところはとても多いのだけれど、好き嫌いで言うならばとても気に入った。……というか、今までプレイしたういんどみるのタイトルの中ではこれが一番好きかもしれない。この物語世界にもっと浸っていたいからもう1周再プレイしようかなと考えてしまうくらいに愛着を持ってしまったよ。今までは「HHG」という略称では旧Cat's Proのハートヒートガールズ(林家志弦のアレ)しか思いつかないような老害思考だったんだけど、今後はこっちの方が先に立ってしまいそうだ。(ちょっと消化不良の感があったエロシーンを補完するという意味合いにおいても)ファンディスクが出るならフルプライスだろうが全力でルパンダイブする所存でございます。
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広報展開の最初期にイベントで公開されたHyper→Highspeed→Genius ティザームービーがいきなりエルシャダイのパロディだったり公式配信の実況プレイ風動画が無法地帯だったり、黄色を基調としたわりとエッジなサイトデザインだったり、そもそも原画家が外注のミヤスリサとユキヲだったりと、そつが無い優等生的な作りをするういんどみるらしくないタイトルだなぁと思っていた今作。
主人公である久司朗は、自らの知恵を武器に世界に対して戦いを挑む野心家ということでは夜神月@デスノートやルルーシュ@コードギアスを、自らの目的の為に戦略的に女性キャラを攻略せんとする意志は桂馬@神のみぞ知るセカイあたりを彷彿とさせるような、あまりエロゲでは見かけないタイプの性格付けだったので、プレイ前はかなり期待していた。
が、実際にプレイしてみると、すぐにテンパるし、打たれ弱いし、自らの恋愛感情に振り回されるし、情にほだされるしといった具合の、悪党を気取りきれない好青年だったというオチ。自らの知能ですべてを動かしてやるぜ!キリッ!というイメージが強いのに、実際は自ら動くことが多いので参謀キャラという印象も薄い。しかし、キャラの魅力を前面に押し出すADVの主人公として考えるならば、このキャラ立てで正解だったのだろうなとも思う。あまりに自らの目的意識が勝ちすぎてしまっていてはキャラ攻略の際にプレイヤーが罪悪感を覚えてしまっていただろうし。主人公の冷徹・明晰な立ち居振る舞いを楽しむというよりは、必死でカッコつけようとするけど上手くいかない三の線の主人公を、作中ヒロイン達と一緒にニヨニヨしながら愛でるというのが正しいような気がする。どんな萌えキャラだよ久司朗。
そういう意味では、大きな不満点であるはずのシナリオの薄さ・ご都合主義的な展開も久司朗のキャラのおかげであまり気にならない。当初の煽りからすると後半ではシリアスなノリになっていくのかと思っていたけれど、実際には一部のルートを除いてはわりと緊迫感が薄い展開のまま続く。普通ならばそれを不満に思うはずなのだが、物語の主軸である久司朗が非情になりきれない厨二を気取っただけの心優しい青年なので、そんなヌルい展開でもいいかなという気持ちになってしまうのだ。その辺、マジもんのピカレスクではなく、あくまでピカレスク“風”の物語であるというのもエクスキューズ。ただまあ、そんなヘタレな946ではあるが、作中で語られる「追い詰められることで本領を発揮する」という人物評のとおりに肝心要のところではビシッと決めてくれるので、あまりストレスは溜まらないな。
久司朗と対になる相棒兼共犯者兼メインヒロインである光理だが、これもまた良かった。ミヤスリサのキャラデザは破壊的なまでに可愛いし(特におっぱいと悪魔デザインのアクセサリ)澤田なつの演技も素晴らしい。久司朗をからかうための誘惑台詞とか久司朗にツッコミを入れられたときのわざとらしい演技とか、耳が妊娠するかのごとき威力ですよはい。「あいたっ」とかのボイスを延々とリピートし続けたのは俺だけじゃなかろう。それでいて、物語内での役割付けやキャラ相関関係におけるポジションについては今まであまり見かけなかったタイプなので目新しさもあるんだよな。コードギアスでいうところのC.Cポジではあるんだがアレとはまたちょっと違う感じで、本人以外のルートで存在が消えていくところの遣り取りとかがお気に入りですよ。
そんな久司朗と光理という特異なキャラと関わり合うことの作用によって、そう特別な性格付けをされている訳でもないメインキャラ勢にも魅力が生まれてくるのが本作の面白いところ。メインヒロイン3人の中では姫乃がダントツで可愛くて、血迷って抱き枕を買ってしまいかねないレベル。珍しいクール系ダウナーなアグミオンというのもなかなかに美味でございました。翆名は可愛いけれど、メインヒロインとしての可愛さよりもサブの立場になったときの役回りの美味しさとか腹黒さの方がより強い印象があるのがなー。でもギフトを使用しているビジュアルは一番好き。サクラは…犠牲になったのだ(以下略)
サブでは誰が取り立ててという訳でもないけれど、どのキャラも相応に可愛い。その中で敢えて言うならばアイリスかな。物凄く狙いすぎのキャラ立てではあるけれど、可愛いことは可愛いから何も言えない。声も杏子御津だし。あとパティのちょろ可愛いさは異常すぎる(佐藤しずくの馬鹿キャラマジ最高!) 数は少ないけど地味に男性キャラも良くって、西九条先生はその素敵ボイスだけですべてを持っていっちゃうのが卑怯すぎでございます(つかエルシャダイネタはその存在だけでも笑えてしまうから困る)。僚樹はその前に『神咒神威神楽』をプレイしてたんで、覇吐がオーバーラップして困ったけど。
というか今作品は全体的にキャスティングが上手。豪華声優陣がキャラの魅力を上手く引き出しているものだから、声優の演技による補正が大きいのなんの。シナリオ展開のアラとかをあまりグダグダ言う気にならないのもその辺の効能によるものが大きい。
しかし、エロシーンにはとてもとても不満があった。ともすればFD要員にされがちなメイン格以外のキャラにもちゃんとエロシーン(と、個別ルート)を用意してあること自体はとても偉いので素直に賞賛したい。回数としてはもメインの聖女候補(+光理)は2回でその他サブは1回の合計13枠と、トータルの分量を考えればそれほど悪くはない。無いのだが、そのエロシーンの実用性がとても微妙だ。1回のシーン枠の中でフェラで発射→本番で発射とか、膜を破って発射→そのまま連戦なんて具合にシチュエーションを変え、発射回数を増やして頑張ってはいるのだけれど、根本的にエロテキストの描写がヌルい。ついでに演技も(声優補正は効くけれども)ヌルいし喘ぎ声もあまり激しくない。ういんどみるは「萌え重視のブランドだけどエロも頑張ってます」的なところで特徴を出していたメーカーという印象があったから、エロにはそれなり以上に期待していたので「もっとやれたはずなのに、何故…」とガッカリ。なまじキャラが可愛いだけにガッカリ感は更に倍。どうしてこうなった。まあ全体ボリュームからしたら仕方ないのかもしれんけど、それでもさー。
思いっきりネタに偏ったニコニコ動画での公式実況を始めとして、良くも悪くもフラットな(万人受けする間口の広い)萌えゲーを作るメーカーだと認識していたういんどみる作品としては挑戦的な方向性だったのだろうが、今回についてはその挑戦は概ね成功しているのではないかと思う。ご都合主義的な物語展開とかヌルいエロとかサブヒロインのルート短すぎとか内容にケチを付けたいところはとても多いのだけれど、好き嫌いで言うならばとても気に入った。……というか、今までプレイしたういんどみるのタイトルの中ではこれが一番好きかもしれない。この物語世界にもっと浸っていたいからもう1周再プレイしようかなと考えてしまうくらいに愛着を持ってしまったよ。今までは「HHG」という略称では旧Cat's Proのハートヒートガールズ(林家志弦のアレ)しか思いつかないような老害思考だったんだけど、今後はこっちの方が先に立ってしまいそうだ。(ちょっと消化不良の感があったエロシーンを補完するという意味合いにおいても)ファンディスクが出るならフルプライスだろうが全力でルパンダイブする所存でございます。
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