fc2ブログ

『神咒神威神楽』 販促動画 其ノ伍

その内容のあまりの破壊力に「なんかもう夜刀さんが主人公でいいよ」という心境にさせられてしまった衝撃のPV4の公開から1週間。当初の発売日から延期になったことで予定外のアンコール公開となった今回のPV5では、夜都賀波岐大集合だった前回と対比するかのように、本来の物語の主軸である(はずの)東征軍と大欲界天狗道にスポットを当てるような内容になっていた。PV4はDies iraeプレイ組を軒並み阿鼻叫喚の渦に叩き落とすかのような「どうしてこうなった!」な一見さんお断り内容だったが(ディエス未プレイのユーザーにしてみれば何が何やらだろうアレ)、今回はもっと真っ当な、本編の期待感をガッツリと煽るようなストレートな内容になっており、発売直前に公開される動画として相応しいものになっていたと思う。

(以下、『神咒神威神楽』PV5および『Dies irae ~Acta est Fabula~』のネタバレを含みます。閲覧注意)














まず最初のパートでは、本編の理を支配する大欲界天狗道の大極に座する第六天波旬がついに降臨。

ある日、気がついたときから不快だった。
あぁ痒い。あぁ汚らわしい。俺の宇宙<カラダ>は俺だけのものだろうがよ。
どうして貴様ら、俺を唯一<ひとり>にしないのだ───

とうに発狂していた精神は、その現実を前にして神域すら超える境地に至る。
無限に爆発を繰り返し、肥大していく自己愛。自己愛。誰も彼を止められない。

喝采せよ、礼賛せよ。これすなわち正道<てん>の意志。

さあ、平らかな安息をよこせ。

大欲界天狗道、ここに完成。
歴代の座における最悪最強の理が、ついに真の姿を見せた瞬間だった。



最悪のヒッキーあらわる。

本当に前作のニートメルクリウスを上回るレベルだったとは……。自己愛が極限まで高まった存在である波旬のイメージビジュアルが、「第三の瞳(天眼?)を持った龍(?)」であり、「膝を抱えた奇形児」であるというのがなんともそれっぽい。波旬の渇望は、誰にも邪魔されず引き籠もりたいからお前ら干渉するなというよりは、一人きりで引き籠もっていたいから、邪魔される可能性がある俺以外の存在はすべて消え去ってしまえという願望のように思える。

ああ、うるさい

汚らわしいぞ畸形どもめら。貴様ら生きていてはならぬだろうが

卍曼荼羅
下劣畜生───
邪見即正の道ォォ理
無量大数


(公開直後の段階で2chで指摘されていたが)後の神世創世篇のシークエンスで出てくる卍曼荼羅の絵柄に仏が一体も存在しないというのは、自らの宇宙に不必要な他者を、波旬がその矮小かつ極大な渇望をもってすべて排除してしまった結果を表しているのでは……と考えると、たしかに己ただひとりを至上のものとする大欲界天狗道は最低最悪の理であると言わざるをえない。そういえば、卍といえばこの世界観的に連想するのはハーケンクロイツ=ナチス=聖槍十三騎士団=スワスチカではあるのだけれど、それがどこまで本作の根幹に関わってくるかは分からんな。

あと、声の想像がまったく付かない。他者を圧倒する極大の圧力と、その器の小さい性根を同時に表現できる役者さんって誰なんだ。表の世界で長年現役を張っているような大御所を引っぱってくるのか、それとも全然想定外のところからジャストな声優さんを起用するのか。「邪見即正の道ォォ理」とか言われると若本規夫が脳裏によぎりはするけれど、昔ならばいざ知らず、今の(ぶっちゃけ音速丸以降の)若本規夫はちょっとなぁと思ってしまうしなあ。
ただまあ、lightは最初期の頃から、(ゲーム本編が超絶クソな場合でも)声優の起用についてはまず外さないので、その点では心配はしていない。演技が不評だったサタナイル@パラロスとかもキャラ性とかゲームでの役割としては合っていたと思うしな。

まったく関係ないことではあるが、「喝采せよ、礼賛せよ」というワードを見た瞬間、脳裏に処刑用BGMと共に某大公爵が浮かんできて思わず噴き出してしまったよ。「黄昏の浜辺の果てに! 我が夢、我が愛のかたちあり!」とか夜行さんが言い出しても不思議じゃない。つーかマジで本編でマッキー大嶽さんあたりが「……遅い」「……喚くな」とか言い出しそうなところが困るわ。



■咒皇百鬼夜行篇

自分は幸せな人間だという自覚がある。

それは自己への了解で、人生に対する契約だった。
龍水<せかい>を構築する秩序の域で彼女は幸福を信じていたし、
それが狂わされることなど想像すらしていない。

だから――
わた、しは……

何を祈り、何を願い、何を求めて何に縋る?

愚問――御門龍水が信じるものは、天上天下に唯一つ。

――夜行様

己が祈るモノの形を見出して、瞬間――御門龍水は夢から覚めた。

――見えた

これぞ新たな咒法の駆動式、その設計図に他ならない。

今こそ我らは、ついに超深奥の法を読む――



龍水△

というか、今まで龍水って、ちんちくりんなマスコットとしては(小動物を愛でるような意味合いで)可愛いとは思っていたけれど、一般的な意味合いでのヒロインとしての魅力は全然感じていませんでした。しかし、今回のPVでのその瞳を輝かせた龍水のビジュアルからは、長じれば絶世の美人になるであろう片鱗が感じられてこれなら逝けると思いましたわ。ぶっちゃけチンコ勃った。
まあそんなん抜きにしても、「――見えた」のところの夜行と揃ったビジュアルは、隔絶した異能である夜行に並び立てるだけの才覚と品格を感じさせてくれるもので、ただのちんちくりんがどういう展開を経たらこのように成長するのだろうと想像するとほんとワクワクしてくる。潜在能力は一番高いと言われている彼女が最後までブレずに、夜行を恋い慕うその意志ひとつでもって先見の能力を磨き上げて“世界の心理に至る”のだと思うと胸が熱くなりますな。咒皇百鬼夜行篇の期待度が上がりました。

あと、夜行様の額の天眼、目玉がぎょろっと盛り上がりすぎててちょっとキモいです。



■楽土血染花篇

忘れないで下さいまし。咲耶の血肉は、いつだとて糧になり得るということを

兄様のためならば惜しむものなどありません。この麗しき血染花の楽土にて……

わたくしが――すべてを奉納いたしますから

春には、揃って桜を囲み。
夏には、蝉時雨に耳を傾け。
秋には、紅葉に染まる山を眺めて。
冬には、寄り添って暖を取ろう。

ああ。それは、きっと――

本当に、夢のような……

小さな小さな幸福の庭。その未来を形にしたいと、二人は優しい夢を見て微笑んだ。



あまりに小さな幸せを語る二人が、前世ではヒャッハー(笑)で非モテ(笑)なヴィルヘルムとヤンデレなヘルガ姉さんだったと思うとなんとも言えない気持ちになりますわ。いやディエスの事を持ち出すのは反則だと分かってるんだけど、それでもな。序章の描写では咲耶は生き残ることが確定しているけれど、とすると刑士郎兄様は……なんだろうなあ。

あとやっぱり血染花は薔薇で確定っぽいですな。となれば「血肉は、いつだとて糧になり得る」という咲耶の極限大の異能を吸い込んでの「死森の薔薇騎士」が見られるのかね。それから血染花篇で爾子丁禮が(前世的な意味合いで)良くも悪くも関わってきそうな予感があったりもします。(願望とも言うが)



■威烈繚乱篇

私が今まで見てきた中で、あんたほどキレイな男はいなかったから

愛してる――
愛してる――

殺したいほど――あなたのことを愛している!

ああ、凄い。素晴らしい!
いくら斬ってもあなたの芯には届かない

斬りたくて斬りたくて、斬りたくて堪らないのに強く願う。
愛しいあなたよ――どうか永遠に斬られてくれるな。

玖錠――紫織ィィィッッ!

なんて鋭利、なんて刃、その煌めきに心から惚れる。

並び立てる! 共に在れる!
私だけはあんたの剣にずっと付き合ってやれるんだ!

どうかお願い、この至福よ――永遠に終わらない可能性を下さい。

壬生――宗次郎ォォォッッ!

ゆえに邪魔だ。
邪魔だぞ波旬――我らの愛を砕く者など、たとえ神座であろうと許さない。



ナイス殺し愛。

紫織と宗次郎はヤバいから油断するなと言われていたので展開自体は想定内ではあるけど、その想像を遙かに上回る切れ味でヤバい。波旬を「人の恋路を邪魔する奴は馬に蹴られて(略)」なノリで排除しようとするとはさすがに思わなかったよ。つかこのふたりはグラズヘイムで延々と殺し合ってれば幸せだったんじゃなかろうか。



■神世創世篇

私だって、おまえが死ぬだなんて思いたくない!
死ぬな、死なないで……生きててほしい、愛してるから!

共に生きて、共に笑い、共に泣いて、共に勝とう

私たち皆で、波旬を斃そう!

最大最強、最後になる嵐の前に訪れた、この一瞬の凪───
その刹那に、俺は愛しい女を抱きしめ、思う。

この温もりだけは、絶対に手放さないと。


ああ、うるさい

汚らわしいぞ畸形どもめら。貴様ら生きていてはならぬだろうが

卍曼荼羅
下劣畜生───
邪見即正の道ォォ理
無量大数


目と鼻の先にいるだろう、外道狂天狗の呪いが響く。
宇宙を覆い尽くすその凶念に、だが俺たちは微塵たりとも臆しちゃいねえ。

自分を、仲間を、そして未来を、ただ信じて───

──大・極──

紡ぎあげた理の先に、最高の結末を掴み取ると誓っているんだ。



なにこのラブラブバカップル。

もう卍曼荼羅の上空をキスしながらくるくる回って神威ラブラブ太極拳をぶっ放したら腕を組んだキングオブ夜刀様が顕現して波旬をドカーンとブチ破ってフィナーレ!希望の新世界にレディーゴー!!でいいよ。そりゃ根暗ヒッキーな波旬も「汚らわしいぞリア充バカップルどもめら。貴様ら生きていてはならぬだろうが」とブチ切れるわ。
「波旬の細胞」である竜胆と覇吐が、波旬こそが倒すべき敵であると認識して最後の戦いに赴く(たぶん)というそのシチュエーションだけでも滾るものがあるんだけれど、そこでの覇吐の格好良さがハンパじゃない。というか、固く抱き合って濃厚な口づけを交わしているビジュアルがまあえらくインパクト強いこと強いこと。覇吐のキャラ造形のイメージ元にシティーハンターの主人公(冴羽リョウ@神谷明)があるという雑誌インタビューでの正田発言が頭にあったんで、リョウと香のキスシーンが連想されてしまいましたよ直撃世代としては。当然BGMはGet Wildのイントロで。

しかし、今回の4ルートの抜き書きを見る限りだと、どうも夜都賀波岐の存在はもう消え去っているっぽいんだよなぁ……。やはり夜刀では波旬の宇宙に“亀裂を刻む”ところまでしか出来なかったということなのだろうか。想像してはいたけど、ディエスに魂を掴まれた身としてはやっぱりキツいわ。
スポンサーサイト



コメント

非公開コメント

管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

アア、ウルサイ  |   ギシギシ
<('A`)>   |   アンアン  
 ( ヘヘ

Re: タイトルなし

波旬の壁殴りでマリィの世界がヤバい。

おかげで最後の竜胆と覇吐のらぶちゅっちゅなシーンが、のぞき見するブサメン間男に
俺達の繋がってる所を見せつけてやろうぜふははとかそんなシーンに見えてきて仕方ない。
……アリだな、これ。

波旬をドクオにすると応援したくなる不思議

マリィと蓮に続いてバカップルを見せつけられたらそりゃキレるわ

Re: タイトルなし

ギシアン五月蠅えんだよ自重しろと文句言ったら俺達の邪魔すんな消えろと逆ギレされるのが威烈繚乱篇。
夜都賀波岐は夜刀さんハーレム状態&悪路母禮カップルのリア充の巣窟。
そもそもの始まりがマリィ&練炭のカップルが「貴方も抱きしめてあげるv」と要らんちょっかいを掛けてきたこと。


うむ、ブサメン的には波旬を応援したくなってくるね!不思議!

夜刀さんハーレムには宿儺とマッキーももちろん込みですよね?
神父さまは…あー…。

Re: タイトルなし

入っていない訳がない。宿儺の魔弾と大獄さんの夜のティーガーが夜刀の背後から(ry

神父様は、紅葉と常世と一緒に鬼無里でほのぼのしてればいいと思うんだ。