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『神咒神威神楽』 体験版2(TG Ver)

待望の『神咒神威神楽』の体験版2が、今月発売のTECH GIANに収録されていた。(同日発売のPUSH!にも収録される予定だったが、なにか問題が発生したのか来月発売分に延期してしまったとのこと)。わっほい新しい燃料きーたーと発売日にダッシュで買いに行って嬉々としてプレイしたのだが…………いや破壊力デカかった。


今回の体験版2の展開は、この間のhappy light cafeでも語られた通りに基本的にはPV2の展開に準じるものとなり、東征スタート時点から始まることになる。荒れ狂う淡海を、桁外れの咒力を内包した咲耶を龍明様が制御するという地味にタイトロープな芸当で渡り切ってふうやれやれと思ったら、さっそく化外共の尖兵である手長足長(龍明曰く「玄関口の番犬)が登場。さっそくバトルに突入する訳だが、予想していたよりも善戦したなあというのが正直な感想。最初っからディエスのルサルカ&ベイ戦なんて目じゃないくらいにボッコボコにされるのかと思っていたからなあ。

グッと来たのは、御前試合とそのあとの個別ルートのアレを経て、覇吐と竜胆の間柄がえらくラブラブになっていること。覇吐が「僕パシリなんで」なんて軽い口調でブーたれつつも、(その後の処遇も含めて)不満を胸に納めているところは竜胆の覇道の資質に感化された結果なのだろうかと思うと胸が熱くなってくる。ちなみに今回はえらく三の線が強めな印象があるのは神の采配らしいから仕方ないらしい。踊るぜ開戦だ(笑)。が、崩れた三枚目をやっても違和感がなく(むしろ魅力を高める方向に働き)それでいて決める時は決めてくれるんじゃないかという期待値が下がらないのは主人公の正しい資質だよなぁ。
そして竜胆も、天狗道世界の住人としてはありえないくらい(つうかプレイヤー目線で見てもどうよと思うくらいに)揺るぎなく狂っていてとても素敵だ。波奈束風景ボイスも体験版1の頃から変わらずの素敵さとの相乗効果でマジ惚れそうですよ。その頑迷とも言えそうな揺らぎなさはどことなく練炭を思い起こさせるようでもあるなぁとふと思った。外見もどことなく似ているしなー。

「妹ほっぽり出して外で遊んでるんじゃないよ帰ってきなさいバカ兄貴」と竜胆母さんに怒られたらすぐに戻ってくる刑士郎兄ちゃんがシスコンすぎとか、咲耶が刑士郎について語る口調が“まるで弟か息子を語るような”口ぶりでどうみてもヘルガさんです本当に略とか、紫織さんのおっぱいマジおっぱい覇吐羨ましすぎ爆発しろとか、キーになると言われていたので活躍っぷりにwktkしてた龍水が、竜胆の指揮と意図を行き渡らせるための通信役と知って納得半分ガッカリ半分とか色々ありつつも、最後はやっぱり夜行様&爾子丁禮が持っていってしまったなぁ。“手長足長が爪楊枝のようにみえるくらい”の化物を、PV2で既にお披露目されている超必・計都天墜の手加減抜きの一撃でぶちかますとか、他7人とレベル差ありすぎだろオイ。いくら一人だけ大極(流出)に達しているとはいえ。


と、ここまでが表面で見える(今まで公開されていた情報から分かる)ところでの感想で、表面だけを見れば、ありふれた「協力して強敵をやっつけたと思ったらさらなる強敵が!でも力を出し惜しみしていた味方が本気を出したので大勝利!ほっと一息!」みたいな展開でしかない。
しかし、だ。神咒が「神座交代システムがある」「PARADISE LOSTやDies iraeと地続きの世界観」で、「Diesマリィルートアフターのif展開」で「主役格でディエスのキャラが数人転生している」という情報を既に知っているDies iraeユーザーにしてみると、まったく違う情景が浮き彫りになってくる。既に正田やまゆきDが散々仄めかしていた内容であって、予想の範囲内からまったく外れていないものではあるがその破壊力は絶大。短い体験版なのに、終わらせたあとは死屍累々のレイプ目ですよこっちは。

(以下、『神咒神威神楽』体験版2および『Dies irae ~Acta est Fabula~』の致命的なネタバレを含みます。閲覧注意)


















まず今回の敵である手長足長の正体は、(2chをはじめとする各所で既に解析されているが)“十の花”ことトリファ神父のアルフヘイムの子供たち。“花”という比喩が多用されること、手長足長は合計10の手の集合体であること、o tannenbaumを歌ってるとなれば間違いないだろう(というか正田のツイートで確定だよな)。すると、ディエスサイドの観点に立ってみると、今回の手長足長戦は、超絶下種な波旬の渇望に染まった外道共がよってたかって教会の子供たちをフルボッコにしたという最悪の図式が見えてくる訳で。そりゃぁ化外との和解は出来ませんわなあ。


それから東征軍サイドの龍明さん。三百年前の東征を煽動した初代の御門の当主は“女性で”“化外からの離反者で”“穢土の存在を西側に齎した”らしいがまず間違いなく当代の龍明本人。もともと体験版1の範囲内でも、前世界のことを認識しているとおぼしき言動が随所に見られたが、今回ではそれがかなり露骨に出るようになっている。たとえば、手長足長が登場した時には

「ふん、面白い。お出迎えというわけか」「こやつがここで出張るとはな。なるほど三百年前とは事情が違う

「こんなもの(注:手長足長)は序の口だぞ。玄関口の番犬程度、多少気の利いている雑兵にすぎん」「少なくとも天魔と号された者どもは、これくらいのこと小指の先でやってのける」
「――――――」
穢土に君臨するという八柱の大魔・夜都賀波岐――それを龍明は見知っているかのような言い草だったが、疑問はともかく棚に上げた。


と、手長足長の正体が何であるのかを把握しているとおぼしき発言をしているし、三百年前とは~というくだりからは、前回の東征の際も彼女が何らかの意図をもって動いていたのだろうことが読み取れる。また、竜胆らの作戦が成功して手長足長の敗北が決まると、なぜか悼むように
「さらばだ。夢はもうよかろう」「いずれ総ての霧は晴れる。新世界で逢おう」

と独白している。新世界で~という発言からは、龍明が今の天狗道世界の有り様を変えようと動いているのだろうと推測できるが、そこで引っ掛かるのが咲耶に対して語った以下の内容。

「私が思う理想の将とは、他者を狂奔させる才を持つ者。それが恐怖であろうが利であろうが、はたまた愛とやらであろうが同じ」
「要は伝染、影響力だよ。そしてその手の資質はな、己一人で完結する者になど宿らない。とかくこの世には求道者が多い
「重要なのは、覇道の資質だ。他者を染めることが出来る者」


これが、龍明が天狗道世界では希有な“覇道の資質の持ち主”である竜胆に何故肩入れするのかという理由に繋がってくるのだろうな。あと龍明さんがエレ姐だとすると、理想の将の資質のくだりにニヤニヤニヤニヤ。前世界のような恋する処女のノリではないが、変わらぬ思慕の情を抱いているようでほんと獣殿愛しすぎだろ貴女。(というか、ラインハルト様は何処に行ったんだという問題も出てくる。今回は割愛するが)

そして謎が深まる夜行様。手長足長に対して

「花か。ならば散るのが定めであろうよ」


と独りごちていることから、夜行は手長足長の正体を把握してると思われる。まあそもそも体験版1の時点で「化外共の怨念よ~」とか語っていることから、大極に至っている夜行は夜都賀波岐の実体についてもある程度のレベルまでは把握しているのだろう。

大極といえば、神号を御門龍明より授かったのは夜行(夜摩閻羅天)と咲耶(禍津瀬織津比売)だけで、後日更新された用語集夜の記述を合わせれば、2人は既に神格(求道の流出クラス??)に至っていると見るべき。しかしここで問題になるのは、夜行の号は本来天狗道世界には存在しない“死後の裁き”の概念であること。天狗道世界では成立しない概念を龍明が考えなしに諡ることは(上述の龍明の正体と推測されるその意図を思えば)ありえないだろうが、そもそもスタート時から大極に至っている夜行の正体(役割)は何なのだろうかという話にもなってくる。

夜行様に発破を掛けられて参陣した丁禮on爾子の絵面がまんまシュライバーonヴァナルガンドなのは当然ではあるが、手長足長(アルフヘイムでアンナちゃんの周りにいた子供たち)の“歌”に対して、シュライバー(アンナ)の転生である丁禮&爾子コンビが

「不快な歌だ、聞くに堪えん」
「おまえらなんか知らないし――」
「私たちは私たちでしかないッ!」
「我らの主は摩多羅夜行だ――他のことは諸々総て、那由他の果てに忘却した轍でしかないッ!」
「それだけ分かっていれば問題ないし――」
「我らは抱きしめてもらえればそれでいいんだッ!」


と絶叫するあたりはそれだけで身悶えしてしまったよ。シュライバーにはそれほど思い入れが強い訳ではないのだが、それでも“轍”だの“抱きしめてもらえば”だのというワードには反応せざるをえない。


そしてここからがスーパー絶望タイム。手長足長を屠った後に出てきた天魔は、ファイル名umibouzuからすると「海坊主」。2chで謎文字や謎ボイスが解析されてニコニコ動画にも上がっているが、彼の正体はトリファ神父でしたというまさかの展開。首領代行閣下は出てきたとしてももっと上位の天魔かと考えていたが、クリストフ・ローエングリンではなく聖遺物ブーストが掛かっていない素のヴァレリアン・トリファであればこのポジション程度ということなのだろうか。彼が化外に変生しているという事前認識を持っていれば、冒頭の

遙かな過去に一度容赦なく壊されたが、崩れ堕ちるそれの世界を守ってくれたものがいる。
ゆえに祈ろう。そして謳おう。己がここに在る総て、愛という名の憎悪をもって。
この楽土は絶対に渡さない。
愛してる。愛してる。愛してる。愛してる。
私は彼らを愛している。
彼らのためにここを守ろう。
そう一点の曇りもなく渇望<のぞみ>ながら……
花に守られ花を率い、それは蠢動を開始した。


というモノローグは涙無しでは読めませんわ。ディエスの4ルート総てにおいて、その愛と絶望ゆえに行動を起こしていた彼のことを知っていればこそ。龍明(エレオノーレ)の

「馬鹿か、毎度よろしく逃げていればよいものを……」
「本当に救えぬ愚か者だよ。こんなときだけ格好をつけて、いったいどうするというんだ、貴様は」


という惜別の念が篭もった台詞がその切なさに拍車を掛けてくれる。


しかしそれすら余裕で上回る、最強最大の破壊力を叩き出してくれやがったのは、最終パートで遂に姿を現した大天魔・夜都賀波岐の首領格であろう主柱

蓮かよ!!

ビジュアル的にはグラズヘイムに接続された涅槃寂静・終曲モードの蓮という感じだが、そんな在りし日の姿から遠く変わり果ててしまった姿の練炭から、血涙を流し慟哭しながら

滅尽滅相――誓うぞ、誰も生かして帰さない。

薄汚い波旬の細胞めら 我ら無間地獄の憤怒を知れ

とか宣言されたら絶望感しか出てきませんわ。釣りに定評がある正田崇ではあるが、ここまでど真ん中にストレートを放ってくるとは…………

今回の爆弾のせいで、神咒神威神楽に対しての自分のテンションが、怒りの日以降のディエスの新情報ひとつ出る度にアホみたいに一喜一憂していた頃と同程度のレベルにまで上がってしまったよ。ディエスが無事に完結してくれたという事もあるし、神咒ではあの頃のような訳の分からんテンションになることはなかろうとたかをくくっていたんだが……くっそうやられたなぁ……



※以下は、体験版2最終パートの全文抜粋につきブラインド。このパートの燃料投下っぷりはマジ半端じゃねえぜ…………



総身を貫く衝撃に、ソレは魂切<たまき>る絶叫をあげていた。
痛い。痛い。狂おしい。今、世界の一部を喰い破られた。
その損傷は規模という意味では軽微であり、万里を誇る蛇体から鱗一枚剥がれた程度のものにすぎない。
ゆえに痛みは心的なもの。悲痛すぎて哭いているのだ。許せなくて苦しいのだ。
物理的な苦痛など、五体砕かれようとソレは微塵も感じない。
なぜなら、もう遙か昔に殺されている。奪われ、汚され、蹂躙されて、完膚なきまでに潰されている。
今のソレは、夢に近い。
実体など欠片も残らず粉砕されて、それでも消せない想いが総て。
死の瞬間、その刹那を無間の憤怒に染め上げた渇望<いのり>がそれを象っている。
だからこそ、消された同胞の哀絶に涙した。喪失の全き追体験を味わって、業火に魂が焼かれているのだ。
他の総ては不鮮明。思考は茫漠とした砂のよう。しかしだけどその呪詛は、決して薄れることがない。
許さない――と、ただそれだけを不変にするため、穢土は外界を拒んでいた。刹那を永遠に固定して、憎悪を縁<よすが>に留まっている。
彼らは化外、敗残の蜘蛛。本来この世に在るべきではなく、とうにいないはずのモノたちゆえに。
まつろわぬ、八束<やつか>の脛<はぎ>から成る軍勢は、侵略者の排除を望んでるのだ。
消えろ。来るな。進ませない。この地は絶対に渡さない。
主柱の大極に呼応して、他の七柱も憤激している。魂で繋がった同志として、彼らも外の理を許容できない。
もはや在りし日の性はなく、蜘蛛に堕とされた化生の情念。誇りも輝きも失せ果てて、魔性に変じた今となっても亡くした黄昏を愛してる。
そう、愛しているのだ。ならばこそ――
蛇体が蠢く。とぐろを巻いた地獄の中から、神威の殺意が牙を噛み鳴らして鎌首を起こした。
旧世界の英雄たる魂たちが、祟神<たたりがみ>の鬼相に染まって戦に赴く。
愚かしくも恥知らずな侵略者どもが、救国の御旗などを掲げているのは知っていた。そして同時に、真実のところ彼らに理由など有りはしないということも。
生きることも、死ぬことも、何も懸けず道も知らず、ただ酔いに酔い狂った亡者ども。そのあらゆる意味で浮遊した、軽々しすぎる在り方は、震えがくるほど『奴』の赤子に相応しい。
知るまい。何も分かるまい。そのちっぽけな唯我論に基づく自己愛<どうき>すら、極大の下種から流れ出たものであることを。
所詮は『奴』の渇望にすぎぬことを。
おまえたちに大儀はない。
ゆえに許さぬ。死ぬがいい。絶望の味を教えてやる。

大天魔・夜都賀波岐出陣――この永劫神無月を守るため、穢土の大極が声なき声で憎悪を綴った。

滅尽滅相――誓うぞ、誰も生かして帰さない。

薄汚い波旬の細胞めら 我ら無間地獄の憤怒を知れ
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