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THE YELLOW MONKEY 『COMPLETE SICKS』

Amazon.co.jp: COMPLETE SICKS(DVD付)Blu-spec CD(TM): THE YELLOW MONKEY: 音楽
COMPLETE SICKS [Blu-spec CD+CD+DVD]<完全生産限定盤> - TOWER RECORDS ONLINE

価格がめちゃくちゃ高いのと先にリリースされたトリビュート盤が絶妙に微妙な出来だったのと(いや、いいカバーもあったんだけど全体的に見ると…うーんうーん)もう学生時代からリアルタイムで何度繰り返したか分からないくらいに聴き倒したアルバムで今更感漂うのとでどうしようかと思っていたけれど、結局我慢できずに買ってしまった。

デジタルリマスターされたという話だが、自宅のヘボい視聴環境でも一発で分かるくらいに音質が向上していて驚いた。大きな音の塊が向かってくるみたいな感じだったオリジナル盤に比べると、全体的に音の輪郭がクリアになって、ひとつひとつの楽器とボーカルとが立体的にとぐろを巻いて絡みあいながらグワッと迫ってくるような感じ。特にアニーのドラムがオリジナルに比べて格段に際立っている。こんなにカッコ良いドラミングだったっけなあ?(笑)吉井の声も、当時からえもいわれぬ蠱惑的なエロさがあったけれど、それでも今に比べると若さを感じるのが微笑ましい。
「天国旅行」「楽園」「人生の終わり」なんかがガチで良いのは当然だけれど、なによりも大好きだった「花吹雪」が更に良くなっていたのが嬉しい。リリースされた当時、学校をサボって近所の自然公園をあてもなくフラフラと散歩していた頃を思い出して懐かしくなってしまった。キャッチーさという点では一つ前の『Four Seasons』やこの後にリリースされた『Punch Drunkerd』の方が勝っていると思うけれど、イエモンってバンドのピークポイントは「JAM」からこのアルバムを出して「BURN」をリリースするあたりまでだったなあ……と再認識。吉井和哉ソロも継続して聴いていてそれはそれで好きなんだけど(『VOLT』は本当にカッコ良かった)イエモンだからこその魅力はやっぱり大きかったんだなあと。

だが、不満点も山ほどある。まずDisc 2のデモ音源が超微妙。どうせなら未発表音源とかの方が嬉しかったんだが、本当に“デモ”ばかりで評価に困る。リリースに至る過程を知ることが出来るという点では興味深くはあるけれど。
んでブックレットも要らん。分厚くてしっかりと作ってあるとは思うけれど、おかげで三方背ジャケットがでかくてディスクを取り出しにくいったらありゃしない。
そして何よりも値段が高い。なんだよ8400円ってどんなボッタクリ価格だよ。CD+DVDの二枚組で半額とかの方が、イエモンを知らない世代の人たちがアクセスするキッカケになって良かったんじゃないのかなあ。解散したバンドの商売なんてそんなもんだ、完全限定生産だからこれを買うのは余程コアなファンばかりだからいいんだ…と言ってしまえばそれまでなんだけど。
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