Dies irae サウンドトラック 『ein jagen Nachtmusik』
2008年5月に発売された07年版Dies iraeのサウンドトラックには、ボーナストラックとして正田崇書き下ろしのドラマパート「Anfang」が収録されている。完全版制作告知は08年の早い段階であったもののその後の情報が続かなかったので、実在が疑われていたシナリオライター・正田崇による新規ドラマパートが収録されているというのは当時それなりの驚きだった。
サウンドトラック本体の感想は以前にもすこし書いたので、今回はドラマCDパートについてのみ語る。
(以下、ドラマパート「Anfang」のネタバレを含みます。閲覧注意)
2008年5月に発売された07年版Dies iraeのサウンドトラックには、ボーナストラックとして正田崇書き下ろしのドラマパート「Anfang」が収録されている。完全版制作告知は08年の早い段階であったもののその後の情報が続かなかったので、実在が疑われていたシナリオライター・正田崇による新規ドラマパートが収録されているというのは当時それなりの驚きだった。
サウンドトラック本体の感想は以前にもすこし書いたので、今回はドラマCDパートについてのみ語る。
(以下、ドラマパート「Anfang」のネタバレを含みます。閲覧注意)
ヒトラー暗殺未遂事件のあと、その事件を予知していたカール・エルンスト・クラフト(メルクリウス)とラインハルト・ハイドリヒ(メフィストフェレス)が邂逅。その運命の出逢いがのちの聖槍十三騎士団創設へと繋がっていく……と言うのが大まかな話の流れ。伏線とかのネタ的にはさして取り上げるものは無く、せいぜいが「ノストラダムスになれと言うなら喜んで。事実あれもまた私だ」なんてメルクリウスの台詞くらい。
己以外の規格外の存在に出会えた驚きを隠さずに「あなたは興味深い」だの「なにやら年甲斐が無く胸が躍る」だの「願わくばいつか貴方と乾杯をしたい気分になったのですが」などと言いつのるメルクリウスと、それに当初はいかにも胡散臭い詐欺師を見るような態度で接していたはずが、問答を繰り返すうちに次第に興味を引かれるそぶりをみせるようになってくるラインハルト。そんな二人の会話劇だけで延々進行していくというエロゲのドラマにあるまじき内容。……のはずなんだけれど、脚本の端々から見え隠れする正田節を楽しむうちに20分ほどのドラマパートを最後まで聞き通せちゃうのが不思議だ。
出逢ってからのラインハルトとメルクリウスの距離感の変わり具合を楽しむという点で、次のドラマCD『Die Morgendammerung』の前に聞いておいたほうがより楽しめるだろう。それでもドラマCDとしてみるにはボリュームが無いが、サントラ自体の出来が良いので、ディエスという作品に興味があるならばそれだけでも元は取れるんじゃないだろうか。
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