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『医龍 Team Medical Dragon』 最新号

なにこの燃える展開。野口教授のオペが国立からバチスタチームに移ってからの流れは、お約束とは思いつつもググッと燃えるものばかりだったが、今回は間違いなくその集大成。ヘタな執刀医顔負けの速度と丁寧さで緊急執刀をこなしていく伊集院の姿には、なんとも形容できないカタルシスがある。
幼児のバチスタ手術でトラブルが発生した際、朝田が「弁形成の助手を務められるか?」と問いかけたときには拗ねて「嫌だって言ってもやらせるんでしょう?」とか減らず口を叩いていた伊集院が、朝田の目をしっかり見て揺るがぬ表情で“出来る”と即答するなんて!

普通なら「研修医が専門外の手術をやるとか(どっかのゴッドハンド以外)ありえんだろ常識的に考えて」となるところだが、読者は今まで20巻以上をかけて伊集院が成長していくところを見続けてきている。
朝田の下でバチスタ手術のためにスキルを上げ(ex: 乳児の緊急に対しての対応、グラフト採取の手際)、ERや急患で様々な症例を見て経験を積み、軍司との絡みで理想の自分に近づくにはどうすればいいか考え続け、手がけた患者の遺族と対峙することで“医者であること””患者のために全力で走ること”を引き受けた今の伊集院ならやれるだろうと納得させられてしまう。そのことが凄い。

ただのどこにでもいる平凡な研修医だった伊集院が、朝田やとっつぁんの薫陶を受け色々な患者の存在を乗り越えて「理想の医師」に一歩一歩近づいていく様が、加藤にとっては医局を改革する(未来を切り開く)理由として意味づけられていたので、伊集院が今回活躍した意味合いは作品としてもとても大きいんじゃないだろうか。


しかし、野口のオペ開始からこっち、国立の道化っぷりがありえない勢いで進行しているのはさすがに可哀相に思えてくる。この後の展開で挽回してほしいものだが、ヘタに評価が戻ってしまうと加藤ちゃんの教授戦の目が無くなるわけで……難しいなあ。
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