『相州戦神館學園 八命陣』 PV1公開

相州戦神館學園 八命陣

そもそも、ここのところは期待感よりも不信感の方が先に立っていた訳ですよ。その大きな理由はやはり、先日の更新で発売日が12月20日と発表されたこと。直截的な物言いをするならば、正田崇は「ファーストリリースの未完成品っぷり」と「その後の派生展開やらでの後付け設定バラマキまくり」という悪癖を持っているというのが周知の事実となっているけれど、果たして今回の戦神館は最後まで書き切れるのか。情報が公開されたのがついこの間の6月だというのに、そこからたった半年で完成まで漕ぎ着けることが果たして可能なのだろうかということに疑念と不信を抱いていた訳です。
正田崇がシナリオを書く作品については、事前に提供される体験版やデモの出来は、最終的な製品版の内容を推量する材料にはなりえない……むしろそれで過剰に期待していると手酷く裏切られるというのは過去2回のやらかしで証明されている。「ディエスや神咒のCS版を開発している頃からネタを仕込んでたはずだし、さすがに今回は間に合うんじゃねーの?」なんて推測はダダ甘だ。ディエスは企画だけなら2004年あたり?から動いていたはずなのに発表初出は2006年になってからで最初の体験版が出たのは更に遅れて2007年の1月。しかもそこから延々と1年間も延期し続けてようやく2007年の12月に発売まで漕ぎ着けたものの、その結果があの怒りの日の惨劇だったってことを忘れてはいませんかお前ら。神咒にしたところで、構想・企画自体はクンフト/ファーブラの開発時期からあったはずで助走期間は十分に取っていたはずなのに蓋を開けてみたらあの体たらくだ。
それから、発売予定日が12月に設定されたというその事実そのものに対して猛烈に不安感がある。年末時期に出すことが悪いとは言わないんだが、07年版ディエスの発売日(=怒りの日)が2007年12月でディエス作中の時間軸も12月。ちなみに07年版の禊ぎをすませたファーブラの発売日もやはり、09年の12月。そんな奇妙な符号があったせいで、07年版の直撃を受けた人間としては、(ただの偶然か狙ってやっているのかは不明だとしても)今回の戦神館の発売日が12月というところに不吉な匂いを感じ取らざるをえない。……というか6年も経過してまだダメージ受けるとは思わなかったよ。俺含めて07年版クラスタのダメージ受けっぷりは笑えんわ。

それでも、過去の罪業を反省して粛々と執筆活動に勤しんでいるのならば、今回こそはと心を落ち着けて待っていられたかもしれない。だが、ファンサービスという言葉を勘違いしているのか最近注目度が上がってきたからって調子ぶっこいてるのかはしらんけど、Twitterで出来の悪い釣り糸を垂らして悦に入っているようでは先が思いやられる。神咒ならばまだ過去作との兼ね合いもあるからという言い訳も立つけれど、完全新作の戦神館でやられたら興醒めだわ。これからの執筆で設定が変わるかもしれないならば混乱するだけだから表に出すなといいたいし、そもそも発売まで半年を切った今のタイミングでまだそんな薄ぼんやりとした状況なのかよと助走を付けて殴りに行きたくなる。lightはマスターアップするまで正田からツイッターのアカウント剥奪して拉致監禁して表舞台から姿を隠させておけと言いたい。精神衛生上よろしくないわ。(ミュートしておけばいいって?いやそういうことじゃなくてな)

あと、これは正田の意向というよりはlightの会社としての方針なんだろうが、またショップ別ドラマCDとかえげつない商法で売りつける気まんまんな雰囲気であることに加えて、エレクトロアームズと抱き合わせでの予約キャンペーンという露骨な展開にも辟易させられる。「社内ライターである高濱亮の名前を売りたいのかもしれないけど、昏式さんとは方向性のベクトルぜんぜん違うからライン分けたほうが統一感出ていいんじゃねえのか」というのが本音。Zero Infinityはまだ積んだままだから分からんけど、Vermilionの時はそのちぐはぐさにケツがむずむずしてましたよこっちは。まあ、アイザックの狂信めいた執着はトシローとの対比も含めてプラス方向の劇的な化学変化でとても良かったので、そこは評価してるよ。面白かったしね。でも、根っこのところのベクトルが違うっぽい印象あるし、そろそろピン立ちさせて、成功も失敗もひとりの肩にひっ被せる形にしないと一皮剥けないんじゃないかねえ。

ちょっと話が逸れた。ということで、せっかくの完全新作ではあるけれど、刺々しくヘイトの空気をまき散らしながら最近の展開を眺めておりました。正田は釣り師としての腕だけは段階を踏む毎に着実にレベルアップしてるからPVや体験版でも露骨に引っかけてくるんだろうが、こちとらそうそう何度も釣られてたまるものかよ、そもそも完全新作だからディエス神咒みたいな思い入れ補正入らないしな!と心理的な閾値を上げて事に備えていた訳です。……ところが。


くっ、いい加減に仕事しなさいよ、この最低ライター……
こ、こんな露骨な釣り糸で私たちユーザーを好きにできると思ったら……



うは、ぬはぁ!ぎ、ぎもぢいひぃ!
むぉおおお~ん! 特典複数買い確実ぅ! (アヘ顔ダブルピース)

やっぱり閣下のロンギヌスには勝てなかったよ……


さんざ悪態ついといて一発でマッハ堕ちかよ!くやしい…!でも…感じちゃう!状態じゃねえかよどんだけ調教されてるんだよ我ながらどこのサトウユキ(敬称略)だよ!!!!! ……という訳で、物語の世界観を浮き上がらせるようなイメージムービー的だったり、還るべき学園生活を象徴するようなキャラクター紹介みたいな情報公開初期のリソースとして順当なものではなく、いきなりぶつけられたのが神咒のPV3とかファーブラPV4みたいに最初から物語のクライマックスに食い込むかのような内容だったことに不意を突かれて、まんまと釣られてしまったというあまりといえばあまりなオチでした。ふーん、今回は学園ものなのか。はいはい狼少年乙。


ムービー本編は水希の回想めいた独白から始まるのだけれど、その語りで指し示している男というのは、果たして過去の神野なのか、水希が過去に夢界の深層に潜った際の元カレ的なアレだったのか、それとも本編開始後の時間軸での四四八なのかが判然としない。そもそも神野が水希と因縁があるのかすら不明で、神野の特殊技能か何かで、過去の水希と誰かのやりとりをなぞっているだけという可能性もあるしな。情報があまりに断片的すぎて、現時点では水希と神野の間には浅からぬ因縁が存在しそうだなあという事くらいしか分からない。
水希が横たわっている燃えさかる戦艦だが、舞台である鎌倉だったら近くに横須賀港があるし、敵方のキーラちゃんがロシア軍人となれば連想するのは日露戦争だしということで、日本海海戦の旗艦の三笠を改造して拠点にするとかかなーとか安直に想像した。皇国の興廃~とZ旗を掲げて最終決戦に挑む→あえなく敗退というのはわりと分かり易い負けフラグの構築方法だし。架空戦記だったら大和の方が厨二病的には美味しいけど、わざわざ公式の説明で「時間軸が明治から大正にかけて固定されている」とか書いているのに昭和まで時代を下るのか?という疑問が出てくるし。(明治期から数えて100年のレンジだから太平洋戦争時代も射程圏内だけどね)
映像では、戦艦の艦橋が宗教建築を思わせるような外観に改造されているように見えた。となるとべんぼうとの協力関係も考慮して逆十字が絡んでいる可能性は高そうなので、3分24秒あたりで姿が見える男が逆十字サイドの首領格じゃないかなーと推測される。神野の途中の詠唱(?)は正田曰く「きりやれんず きりすてれんず きりやれんず」ということで、これはキリエ・エレイソンの聖句。で、キリエ・エレイソンの聖句は東方正教会の典礼でも頻繁に用いられているから、ロシア繋がりでキーラちゃんもとい鋼牙の可能性もあるかもだけど。

と、言うか。水希の一人称だからということもあるだろうけれど、予想していたよりもヒロインをやっているなあというのが率直な感想。「秘密を隠した、先導者としての立場を持つ先輩」という情報からもっとミステリアスな雰囲気を纏っているものと勝手に想像していたんだけど、今回の独白からは苦悩に引き裂かれるひとりの女の子の姿も、神野に対しての雄叫びからは戦うバトルヒロインとしての姿も見ることが出来て、これはど真ん中メインヒロインの風格あるわーと感心した次第。水崎来夢さんの声もストレートな透明感があっていい感じだしね。
そして四四八がマジでイケメン&イケボ&リーダー気質すぎて濡れる。メガネ主人公なのに、なんでこんなにカッコいいのよ、よしやん。そして声もカッコいい。矛盾を抱え込んでそれでも前に進む様を表現しきった先割れスプーン大先生や、豪放磊落で闊達なヒーローを張り通した堀川忍さんとはまた違う方向性で、これはこれで大変素晴らしい。シーザー!! ……でもイケメン&冷静沈着すぎてチンコおっ勃ててる姿があんまり想像できないのはエロゲとしてはどうなんだろうか。

与猶啓至のサウンドは相変わらず最高で何よりだ。2分22秒からの、ぶっちぎりでテンションをクライマックスまで持っていくヨナオ節全開のスラッシュなBGMも然り、ディエスのαやΩを連想させるような壮麗な公式サイトのバックで流れているBGMも然り。このチームの高い評価のかなりの部分は、パラロス以来ずっとハイアベレージを叩き出している与猶神のサウンドの安定感が稼いでいるというのは衆目一致するところだろうが、今回は過去のディエス(バロック)や神咒(和風)みたいなモチーフとなるテーマが無さそうなところで、どういう方法論でもって作品全体を貫くような統一感を出していくのかという点にとても期待している。


覿面に釣られて大騒ぎしている人間が言うなという話ではあるが、今回のPV1に対して、ひとつ強い不満があるので声を大にして言っておきたい。今回の戦神館は過去作と一切の関係がない完全新作であるということを殊更に強調しているというのに、情報公開の最初期の、予約開始された段階で提供されるムービーがあまりに新規ユーザーに対して優しくない内容だったのは販売戦略としては失策なのではないかと思うがどうか。
初見のユーザーにインパクトを与えて購買意欲に結びつけるという考え自体は理解できるが、それは事前知識がなくても映像を見るだけでもサプライズを感じ取れるのであればこそだろう。だが、今回のPV1の内容は、既にサイトや雑誌記事などで提示されているような情報はすべて把握している我々のような“馴染みのお客さん”を想定して、それを前提条件とした上でミスリードさせるような新しい情報を断片的に与えて眩惑させるという意図が見える。これでは、興味を持って公式を覗きにきた新規ユーザーは、いったい何のことを描いているのか分からず呆然となり、一見さんお断りの信者専用ゲーの雰囲気を感じ取って敬遠してしまうのではないだろうか。というか、他のタイトルで同じことやられたら、俺だったら回避してエロ助や2chの評判待ちに回すわ。信者評価なんざ当てにならないからな。
これに限らないが、作品自体が向かう方向性が、既存のディエス・神咒の時の手法を「分かっている」人間にのみ向けたものになってしまうようでは、たとえ世界観を異にする完全新作だとしても、限られた信者を相手取った内輪向けのオナニーの誹りは免れないだろう。既にそのような雰囲気を随所に感じ取っており不安感は募るばかりだが、今後の展開で、そんな斜に構えた自分のようなひねくれ者の危惧を払拭してるくれることを願ってやまない。


(以下、PV1からの抜き書き。ボイスはヒアリングにつき誤読の可能性あり)

「私……負けたんだ……」

炎上する鋼鉄の暴力装置。
彼女らが最後の戦場として臨んだ戦艦は、今や巨大な棺桶と化していた。

燃えているのは艦だけではない。
彼方に見える陸地もまた、紅蓮の業火に包まれている。

海は愉悦にせせら笑う魔王の貌<かお>であるかのごとく、さらなる絶望を与えてやろうと不気味にうねり、鳴動している。

「きりやれんず きりすてれんず きりやれんず ぐろおりあす」

何一つ、何一つとしてここに希望的なものはない。

混沌<べんぼう>があふれる天の下、勝利の凱歌を謳うがごとく、
楽園の夢を求めた男が播磨外道(はるまげどん)を吟じている。

予想通り、順当に、何のひねりもない結末のみを晒しながら、
ここに地獄の釜が開いている。

今度こそただ一人となった水希は宙を見上げ、
もはや祈るべき如何なることも許されないのだと悟っていた。

「さあ、待たせたね。これからだよ」

なぜなら、この悪魔がこれで終わらせるはずなどないのだから。
未来永劫、永遠に。終わらない。終わらない。終わらない悪夢の始まり。

「今の僕は強いだろう? 愛してくれよ」
「神野ぉぉぉぉぉぉ!!!」

噴きあがる嚇怒<かくど>の念は、いったい誰に対してか。
それすらもはや分からない。
ただ思うことは一つだけ。
彼女の胸にある真実はいつだってその一つだけ。

強い男の人が好きだなんて、
何があっても言ってはいけなかったのだ。

でも……ああ、なぜだろう。

すべてを失い、踏みにじられて、
ただ一人残った自分が百年の眠りから覚めた今……
自分の剣を防ぎ続けるこの武技が、
なぜかどうしようもなく懐かしいのだ(・・・・・・)。

知らず涙が溢れ出そうになってくるほど、
胸の大事な部分を疼かせるのだ。


これは何? 何の呪い?
どうしてそんな、有り得ない夢……

「柊……くん……!?」
「嘘……夢だよ…こんなこと…」
「また……逢えた……」

そう、それは百年に渡る夢と現実の物語。


「ねえ……私、邪魔、かな」
「私に逢わない方が良かったって、思ってる?」

「いいや、それだけはない」
「何があっても、お前が悔やむことなんかないんだ世良」
「誰もそんなこと言ったりしない」

いつか何処かで、前にもこんなことがあったかもしれない。
そんな風に今思うのは、気のせいだろうか。

「なあ、戦うぞ。戦って夢から覚めよう」
「これは俺たち全員が望んだことだ。巻き込んだんでも、巻き込まれたんでもない!」

強いってどういうこと? なぜ強さを求めるの?
その答えをこれから俺たちで形にするんだ。

二度と間違えないように。
誰もこの瞬間を後悔したりしないように。

「またこの朝に帰る!」

ただそれこそが、皆で奉じた
戦<イクサ>の真<マコト>と千<アマタ>の信<イノリ>に他ならないから。

「行くぞ!!」

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