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『PARADISE LOST』 初回版情報更新など

『PARADISE LOST』のサイトが更新され、公式の方でも2011年1月28日の発売が告知があった。更に初回版情報として、2004年版の初回特典だったサウンドトラックが復刻されることも発表された。サントラの扱いがどうなるかというのは、パラロスの再販が決まってからずっと気になっていたことだったので、無事に復刻されることが分かってホッと一息といったところ。
ただ、ここで気になるのは「2004年版の初回特典として同梱されていたオリジナルサウンドトラック完全復刻」の“完全復刻”というフレーズ。なぜなら、2004年発売分のサウンドトラックは収録曲にあちこち歯抜けがある状態だったので、そのまま忠実に復刻すると不完全な収録状態のままになってしまうから。

まず、ゲーム本体のSOUND LIBRARYの曲リストは以下の通り。

01. Paradise Lost
02. The Bressing (※ED曲。Vocal:WHITE-LIPS)
03. Emergency
04. Goin' Crazy
05. Dance Macabule
06. Apocalyplse
07. Fallen Angel
08. Naked Tears
09. Corruption
10. Old Viper
11. Criminal Party
12. Murder Zone
13. Lost Sheep
14. Walking Death
15. Under The Purple Sky
16. The Outer
17. Big Sin
18. Bloody Nocturene
19. Tragedy
20. A Heavenly Gate
21. Sad Lullaby
22. Innocence Hymn


そして、初回版同梱サウンドトラックの収録は以下の通り(トラックNoの順番。トラックリストなどは無かったのでサウンドテストから耳で聞き取っている)

01. Big Sin
02. Corruption
03. (タイトル不明)
04. (タイトル不明)
05. Tragedy
06. Apocalypse
07. Dance Macable
08. Emergency
09. Goin' Crazy
10. Criminal Party
11. Walking Death
12. (タイトル不明)
13. Lost Sheep
14. Sad Lullaby
15. Naked Tears
16. Murder Zone
17. Old Viper
18. Fallen Angel
19. Paradise Lost


これを見れば分かるように、サウンドモードで聴ける一部の曲がサントラには入っておらず、サントラに入っている一部の曲はサウンドモードで聴くことが出来ないという状態になってしまっているのが現状だったりする。今後パラロスのサントラだけ単独でリリースされる可能性はほぼゼロに等しいから、今回がラストチャンス。パラロスの音楽は大好きなので、願わくば完全な形で収録されていて欲しいと思っているけれど、どうなるだろうなあ。


まあ、それはさておき。ギャラリーも開放されたんだがやっぱりアストは可愛いな! あと4枚目のリルの“式”の実行シーンは空で詠唱を唱えてしまいそうでヤバい。このシーンは(その前の三つ巴の流れから合わせて)パラロス屈指の名場面だよなー。
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『装甲悪鬼村正』 コンプリート

装甲悪鬼村正 -公式サイト
装甲悪鬼村正 - Wikipedia


めちゃくちゃボリュームがあるゲームなのに、ガチで2周フルプレイしてしまうくらいに面白かった。「善悪相殺」の題目をテーマにした、「スラッシュダークADV」を標榜するアンチヒーロー的な作品。敵を害意を持って殺すとその代償として愛する味方を斬り殺してしまうなんて、殊更に悲惨なシーンを演出しようとする趣味の悪いものになりかねないところだが、その陥穽に陥るのをギリギリのところで避けつつエンターテインメントとして成立させている。小説とかならともかくゲーム媒体ではえらく描きにくそうなこんなテーマをよく選んだと思うし、それを描き切っているのは賞賛に値する。話のまとまりとしては正直あまり良いとはいえないのだが、作中の事象をすべて最終的に「善悪相殺」というテーマに収束させていくことで、そのテーマに対する作中の結論を力ずくでプレイヤーが納得させられてしまうのは凄い。
大和というフィクション上の日本を舞台とした架空戦記的でもあり、和風ファンタジーっぽくもあり、(文明レベル的に)スチームパンクっぽくもあるという面白い(そして魅力的な)舞台設定だが、それを支えるのは破格な物語のボリューム。賛否両論はあるが、大ボリュームの物語が紡ぎ上げる「物語世界そのものの自立性」の効能というものは間違いなくあって、それを正しい意味で活用していると思う。昨年だったら『BALDR SKY』とか『Dies irae ~Acta est Fabula~』のようなタイトルも同様に大ボリュームを生かした物語になっているが、これはひとつの進む方向ではあるのだろうな。昨今のエロゲは規模がどんどん大きくなってしまい肥大化が進む一方であることは良くも悪くもあるのだけど。


とても長いゲームであるが故に登場人物の数もべらぼうに多いが、どのキャラも軒並み魅力的に描かれている。メイン格のキャラは元より、敵方の六波羅やGHQサイドのキャラがとても生き生きと描かれており、群像劇としての本作品の面白さに寄与していると思う。中でも雪車町一蔵が(中の人の演技コミで)気に入った。どれだけ小者臭い演技をしても、氷河流の地声の格好良さってのは消えないなあと苦笑してしまうが。

しかしそんなアクが強い連中を押しのけるレベルで、メインキャラのキャラ立てが独特で面白い。まず作中テーマである「善悪相殺」の揺るぎない掟を一身に背負う主人公である湊斗景明。己が境遇を諦めて受け入れてしまえば楽になるだろうに、それをしない(出来ない)性である景明だからこその悲喜劇なのだなあとつくづく思う。ただ暗く重苦しいだけではなく、そこにある種の天然さをまとった茶目っ気があるところがとても人間臭くて好きだ。
最初は声が屑兄さんと同じだからというだけで気になっていたけれど、プレイしてみると全然違う。電磁抜刀の時や劔冑の理を謳い上げる時、慟哭の叫びを上げる時の声が素晴らしくて男なのに濡れそうなレベルです。いやカッコいい。地の底を這うような暗黒星人な湊斗さんの声と優男イケメンな戒兄さんの声(あと木星の人)は全然違うよなあ。声優さんは偉大だ。

そしてメインヒロインである三世村正がめちゃくちゃ可愛い。可愛すぎて生きるのが辛い。ニトロプラスのゲームで、ヒロインが可愛すぎて辛抱堪りません早くエロシーン見せてください薄くても構いませんからと思ったのはこれが初めてかもしれん。三世村正といちゃいちゃ出来るだけのファンディスクがあったらフルプライスでも買ってしまいそうだ。つーか村正inメイド服での本番が無かったのは血涙ものですよ。蝦夷の格好の三世村正は嫁にしたいクラスの(よさげなエロ同人あったら買い漁りかねないレベルの)可愛さだけど、蜘蛛形態の村正のラブリーさはそれを凌駕しかねないな。それはそれでエロゲとしてどうかとは思うが。
可愛いだけでなく、劔冑として景明と共に戦えるヒロインであるということも燃えゲーのヒロインとしての強みだろうな。燃えゲーだと戦闘で出番がないキャラはどうにも空気になりがちだし。誰とは言いませんが。


演出も全体的に良い。その前に(ニトロプラス作品で)プレイした『スマガ -STAR MINE GIRL-』も良かったけれど本作はその更に上を行く。ともすればノリばかりで進みがちな“燃え”カテゴリに、物理法則(作中の言葉を借りれば“術理”)を取り入れた戦闘シーンは緊迫感があって楽しいし、劔冑同士の空中戦(双輪懸)はロボット同士のバトルというよりは、エースコンバット的な戦闘機のドックファイトっぽいノリで新鮮。劔冑に乗り込むと、画面がコクピットを思わせるようなコンソールに切り替わるのもツボにハマる。ニトロプラスの3Dポリゴンのビジュアルは(それこそPhantomの頃から)ウザったいから要らねえとずっと思い続けていたのだけれど、今作に関しては話の内容とも合致していて初めて良いと感じた。「電磁抜刀・禍」の3Dアニメーションシーンとか、傘で真似しかねないレベルで厨二ハートが疼く疼く。
縦書きの文章は読みにくくて最初は苛ついたがプレイしているうちに慣れてくるし、思っていたよりもワイド画面のレイアウトにはフィットしていた。テキストウィンドウが横に長くなると視線移動が疲れてしまうので、そのあたりも意識しているのかもしれない。

さすがにZIZZ STUDIOだけあって、楽曲はおしなべて高レベル。和楽器などを使いつつもその要素だけに頼らずに、作品世界を反映した和洋折衷な雰囲気を出しているのは上手。どの曲も良いんだけれど、「BLADE ARTS IV」がダントツでカッコ良かった。ボーカル曲もとても良いけれど演出での扱い方もまた上手くて、「疼(UZUKI)」「The Call」が掛かるタイミングとか、憎ったらしいくらいに上手ぇ。


ただまあ、これはどうなんだろうと思わされるところもちらほらと。まずゲームプログラムの挙動が全体的に重い。選択肢が出てくる場面で読み込みにワンテンポ待たされるってだけでも苛々するのに、2周目以降の周回プレイやバッドエンド大作で必要になる“超速”スキップが全然早くねえのはイラ壁レベル。頼むから章スキップとか場面ブロックごとのスキップを実装してくれ。これは『スマガ -STAR MINE GIRL-』をプレイした時にも思ったことだが、改善する気はないのだろうか。ニトロプラスは自社システムだろうと推測されるが、吉里吉里とかNScripter使った方がよっぽどいいんじゃねーのかオラ。

それともちょっと関連してくるが、本作品はとにかくデッドエンドが多い。ひとつのコマンド選択ミスでデッドエンドとか、敵手との戦闘中にそれ以降の戦闘手順を先読みでキャストしないと行けない(間違えるとデッドエンド)とか、一回でもミスると情け容赦なくバンバン死んでしまうあたりはもう「14へ行け」的なノリ。それだけに飽きたらず太古のコマンド選択式アドベンチャーっぽい展開になったり、テキストアドベンチャーのダンジョン探索っぽい展開になったり、ライマックスのバトル中に魔方陣パズルが挿入されたりと随所にギミックが仕込まれており……やっぱゲームブックっぽいなあ。どことなく作り手の趣味っぽいような雰囲気が無いでもない。
まあ、これはこれで、受動的になってしまいがちなシナリオの流れに攻略性を付与する試みであると言えなくもない。ただ、読み物としての魅力を損なっているのではないかという気持ちもあるし、今回のクソ重いシステムでこのように頻繁に選択肢やセーブ&ロードを繰り返してると、プレイしていていちいち引っ掛かるのが鬱陶しくてたまらない。ゲームブック的なデッドエンドが許容されるのは、失敗してもすぐにリトライできてトライ&エラーを容易に繰り返せる場合に限ると思うのだがどうだろうか。(他社になるが『蠅声の王』などは元々“デジタライズド・ゲームブック”と銘打ってそういう設計のADVゲームとして作られていたし)

それから、(この手のジャンルものの宿痾だが)ヒロインを攻略する必然性に欠ける。単純にヒロインとくっついてキャッキャウフフな話になりはしないのは作品の傾向から問題にはならないとしても、“他者に必要以上の好感を持つこと”の心理的な敷居が高い(そう意識せざるを得なくなった)景明が、「ヒロインに後戻り出来ない好感を持つようになった経緯」についてはもう少し丁寧に描写してほしかったと思う。どのルートにおいても、その“ヒロインを選んでしまった”結果が「善悪相殺」という題目と絡んでその後のシナリオ展開に繋がっていくので、そうなる切っ掛けについてはもっと描写を割くべきだったのではないだろうかというのは3ルート(+1)を通して気になり続けた。


とまあ難点を口にしたけれど、そんな不満点には目を瞑ってもいいやと思わされるくらいに面白かった。ニトロプラスは一番最初のPhantom(Directorで動いてた奴)からキャッチアップしていて、なんだかんだで継続的にプレイしてはいるんだけど、そこに通底する雰囲気にどうにも苦手意識を持っていた…というかぶっちゃけあんまり好きじゃなかった。言うなれば、開店当初から食べたことあるラーメン屋に「あの店のラーメン、匂いが苦手だし麺もイマイチ好みじゃないんだよなー」とか言いながらも何故かちょくちょく通っているような感じ。
そんなお世辞にも良いユーザーとは言えない自分であるにも関わらず、ここまでのめり込ませてしまう作品が持つ力には感服するしかない。力業でねじ伏せられたという気分でぐうの音も出ませんわ。今まで自分がプレイしたニトロプラスのゲームの中では一番好きです。いや参りました。

『Dies irae ~Acta est Fabula~』 スペシャルボイスドラマ「Schlamm Leuchten」

期間限定で発売された『Dies irae ~Acta est Fabula~ 感謝キャンペーン版』に同梱されていた、スペシャルボイスドラマ「Schlamm Leuchten」がlight ID登録ユーザー向けにも公開された。
元々このボイスドラマがID登録ユーザー向けに公開されることは公表されてはいたけれど、せっかくの新しいアイテムだからと最初はキャンペーンパックも買うつもりでいた。……んだけど、うっかり予約をし忘れて買い損ねてしまっったんだよなぁ。あらためて買い直しても良かったんだけど、どうも一度買い時を逃すと心理的にブレーキがかかって次の機会って設けにくい(どうでもいいタイトルを取り敢えず衝動買いしてしまうのとは対照的だ)。それでもボイスドラマがこのキャンペーンパックにしか付属しないものであれば問答無用で買っていたとは思うのだけれど、ID登録ユーザー向けに配信されることが分かっていたのでそのままスルーして今に至る。

内容としては以前の人気投票の結果を受けて公開されたロートス×ルサルカSSと基本的に同一のもので、ボイスドラマ化するにあたって正田崇が加筆訂正を行ったものがこれ。なので内容についての基本的な感想はSSでの公開時と同一で劇的な違いが有るわけではない。
とはいえ本編と同様の声優陣が声を当てることによる印象の変化は大きい。というか今回はかわしまりの無双と言い切ってしまっても良さそうなくらいに彼女の熱演が目立つ出来になっている。(オリジナルのSSには存在しなかった)ベアトリスからアンナの手紙におけるベアトリスの世話焼き友人っぷりも素晴らしくウザい(誉めてます)演技で良かったが、現代のババトリスのキモさ(誉めてます)が『Zwei Wirklichkeit』の頃から更に拍車を掛けて酷いことになっていて大笑い。『~Verfaulen segen~』の情感とか台無しじゃねぇか。しかし、本編での微妙な空気感がまるで無かったかのように仲がよい友人関係になってしまったアンナ(ルサルカ)とベアトリスというのはなかなかいいコンビ。特に60年後のアンナとベアトリスの遣り取りはすごく良かった。

細かいところとしては、たった数ワードにも関わらず司狼(ルネッサンス山田)が喋っていたことにはかすかな驚きがあった。原本のSSの中でも司狼の台詞はあったけれど、キャスティングの手間とかを考えるとカットされるかなあと思っていたので。まあ、この後にパラロスの再版を控えているから、何かの音声素材を録るついでに一緒に収録したなんて可能性もあるのかもしれないが。
それからミハエル(・ヴィットマン=マキナ)についても、ロートスの口からなんども言及されることはあっても声の出演は無かった(というかやっぱりロートスさんはミハエル溺愛しすぎだろう)。“水銀に侵されて”いない鋼鉄の英雄はどんな人物だったのかという興味は大きかったのですこし残念ではある。だがしかし以前のTwitterの質疑応答の内容からすると、結局回収されなかったロートスとマキナ(あと司狼もか)の絡みのネタフリについては次回作で拾われそうな気配なのでそちらに期待したいところ。

ルサルカSSで最後の一区切りだと思っていたところだったので、今回の新たな燃料投下は素直に嬉しいな。次は企画中の赤本で一区切り、その後は復刻版パラロスに新作の体験版か。結構いいペースで進みそうじゃないか。

『PARADISE LOST』 発売日決定

Twitter / Views: 【新商品(18禁PC)のご案内】lightさんより「 ...

【新商品(18禁PC)のご案内】 lightさんより「PARADISE LOST新装版」が1月28日に発売されます。「Dies irea」のシナリオライター正田崇さんの処女作です。変更として本編に収録されていなかったサブストーリー収録と新作の体験版を先行収録されます。


ということで、『Dies irae -Also sprach Zarathustra-』『Dies irae ~Acta est Fabula~』で(色んな意味で)名前を上げたシナリオライター正田崇の処女作である『PARADISE LOST』がめでたく再販決定。ファーブラ発売後のドラマCDやらSSやらTwitter祭りやらで、ディエス世界とパラロス世界の繋がりだとか両作品の共通項であるとかがクローズアップされたことで、未プレイの最近のユーザーとプレイ済みの年期が入ったユーザーの間で情報格差が生まれていたから、この措置は素直に良かったと思う。いつのまにかとんでもなく価格高騰してたからなあ。一時期はワゴン…とまでは行かないまでも値崩れが激しかったっつーのに。
再販にあわせて正田崇の新作の先行体験版も収録されるようだけれど、それを考えると来年の頭というのは思っていたよりも早いタイミング。個人的には春先のドリパくらいまで延びるんじゃないかなーとか考えてたので。

ちょっと前の話ではあるけれど、新しい公式サイトも作成されていた。世界観解説とかの内容そのものは旧版の頃のものと変わらないので、むしろ懐かしいなぁと重いながら眺めていたが、ちょっと気になるのは「メディア :DVD:1枚」というところ。これってやっぱりオリジナル版同梱のサントラは復刻されないということなのかな。新規ユーザーが名曲「Fallen Angel」をCD音質で聴けないというのは勿体ないと思うし、オリジナル版を持っている自分としてもリマスターとかにちょこっと期待していたので残念に思う。
以前のエントリで愚痴った音声要素の追加無しという措置も、元々の設計が古いゲームということもあるし、新規ボイスの追加みたいな未知の要素があるだけでも、ずいぶんと受ける感触は違うと思うんだけれどもなぁ。正田崇が・ディエスがということを抜きにしても、パラロスは大好きなタイトルなので(でなければ07年版で怒りの日の直撃を受けても待ち続けられなかったと思う。個人的には)どうせならばもうちょっと煌びやかな形で復刻して欲しかったなぁという気持ちがあるのは事実。

まあ新作優先というのは当然だし、Twitterとかでデバッグ作業を(今のところ)まゆきDがひとりでやってる状況なんてツイートを読んだりしてしまうと、再販されるだけで良しと思うべきなのかなあなんて気持ちにもなってしまうのだけれど。難しいところだ。

雑記 101021

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雑記 101012

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『happy light cafe』 第45回(最終回)

Webラジオ:light Official Web Site

2年間続いてきたhappy light cafeもとうとう最終回。その最後の最後でニュースヘッドラインのタイトルコールを間違える水霧けいとに大爆笑。さすが酒を飲んでないのに天然ボケ超炸裂な水霧さんやで……。

最終回に相応しく、色んな情報が投下されていたのだが、まずは『Dies irae ~Acta est Fabula~』の話題で、いつか出るのではないかと思われていた、黒本・白本に続く第三のVFB “赤本”が企画中とのこと。

・白本・黒本に未収録の本編素材や、その後のドラマCD・サントラ・SSなどの素材
・パラロスのビジュアル素材(?)
・正田崇の日本神話を舞台にした新作の最速情報
・イベント限定発売で、売価2kくらい?


一応ピー音などでボカしてはいるものの、まず間違いなく今年の冬コミ合わせの商材の様子。……なのはいいけれど、冬コミ限定での販売ってのはマジで勘弁してほしい。オフィシャルで通販が無かったら、赤本買うためだけに冬コミに行かないとならなくなるからな。まあ札束で頬を張り飛ばす意気込みでヤフオクで落とせば済むことではあるけれど、そんなことにならないに超したことはないからオフィシャルにメールを送ることにする。
五色の錬成に準えるならば白黒赤と来てもまだ翠化と黄化が残っているので、ファンディスクの特典本とか一般発売のビジュアルブックとか(実現できるのかすら不明だけど)CSやアニメ化の際の特集本などが続いて欲しい。個人的には、一般発売のファンブックとかで、メインスタッフの座談会とかインタビューみたいなものが読みたいと思う。いままでもラジオで散々語ってるとはいえ、それはスタッフ同士の広報向け会話でしかないからなあ。

そして『PARADISE LOST』の再販について。“5~6年前の”自分がそこにいるということで、「当時の自分が好んで使っていた言い回しが、今となっては我慢がならない」と豪快に嫌がっていた正田が印象的。たしかにパラロスとディエスではその辺の節回しや口調などのクセは違ってるけどな。

・昔のサイトは簡素すぎた(本当に簡素だった)から、再版にあわせて新設する予定。
・テックジャイアン版が収録される予定。ルート解放でゲーム本編に組み込む。
・販促用の小冊子が復刻。当時のものから更に素材を作り足した。
・正田崇の新作の体験版が先行収録される予定。
・初回版付属のサウンドトラックの再収録については言及が無し。



そして最後に、日本神話を題材にした正田崇の新作の話題。まず、年末~年明けくらいに情報が公開されるだろうということだが、これは上で挙げた赤本か、クリスマス近辺で折衝中というイベントあたりが初出になるのだろうと推測。タイトルは“早口言葉みたい”とのことだが、“音楽ネタである”との正田崇の過去発言(Twitter)もあるし……なんだろなー。数え歌か何かだろうか。

以前からチラホラと語られていたが、外来語・カタカナ語をカットして、西洋的なノリは排除。キャラデザも洋服ではなく和装で、ビジュアル的にはかなりインパクトがあるとか。サウンド的には、スタイリッシュな和風伝奇作品の方向性として『バジリスク ~甲賀忍法帖~』『東京魔人學園』のような作品を例に挙げてくれたことで、イメージが掴みやすくなった。記紀神話をネタにした和風伝奇と言われると『久遠の絆』を思い出したり、つい数日前にクリアしたので『装甲悪鬼村正』を連想したりもするな。そーいやバジリスクには先割れスプーン大先生の生き別れの双子が出演していたっけ。
人気投票の時にも語られていたが、正田がお気に入りだから(そしてディエスで語り残したことがあるから?)ヴィルヘルムとシュライバー(あとヘルガ姉ちゃん)は設定がスライドして何らかの形で登場するらしく、白い子コンビのファンは絶対やっとけだそうな。ヴィルヘルムは順当なものだけれど、シュライバーのファンは爆笑するはずだとかなんとか。永劫回帰の果てに座が交代した後の世界という舞台設定から、何らかの形でマリィ(あと、もしかするとメルクリウスも?)の末路について言及されるだろうし、ディエスで“出し惜しみ”された司狼(ルネッサンス山田)の魂はどのように生まれ変わるのかとか、楽しみの種は尽きないな。

今回は日本神話が題材になっているから古事記・日本書紀を読んでおけ…というのはすでに何度か語られていたことだが、今回のラジオで興味深かった発言としては「日本全国が舞台になる」「今回は東日本(東北・関東)生まれを悉くバカにしている」「西日本は(酷い扱いから)免れる」「特に正田の故郷である下関は除外する」というところ。これは普通に解釈すれば、大和民族の蝦夷討伐を何かのモチーフにしているのだろう。当初は神武天皇の東征かなと思ったが、あれは九州から畿内の範囲内だったはず。東日本(現在の関東・東北)の平定といわれてすぐに思い浮かぶのは坂上田村麻呂の蝦夷征伐だけれど、そうなるとちょっと時代が下りすぎている気もするし。
……となると日本武尊の東征かなあ。以前のラジオで宮崎県がどうたらとか言ってた記憶があるけれど、宮崎なら高千穂(高天原)もあるし。それに日本武尊を出すということは、厨二病的には美味しすぎるネタの草薙剣の伝承とも絡んでくるはずだし。パラロスではメギドの火を、ディエスでロンギヌスの槍を持ってきた正田なら、草薙剣(というか三種の神器)くらい平気で出してくるだろうという期待もある(笑)。

正田崇関連以外としては、正田以外のラインの新作として“雰囲気重視”の伝奇ものを準備中。ヴァンパイアがモチーフになった異能力ものではあるが、バトル重視ではない方向性になるとか。年末~来年頭にかけて情報公開されるだろうとの話だが、これはこれで(どんな原画家を起用するのかとかも含めて)楽しみではある。
ここで面白かった会話としては、正田以外のラインはスタッフの全体プレーで作り上げていく感じだが、正田のラインは正田のワンマンショーで進捗会議は、正田が脳内設定を垂れ流す“正田を流出させる会”になっているというところ。(予想は出来たことだけれど)正田が暴君モードで強権発動して大鉈を振るって捌いていく作り方をしているというのは、上手くハマれば完全版ディエスのように素晴らしいものになるが、さじ加減を間違えると07年版ディエスのようなものになるという諸刃の剣だよな。そこで舵取りの鍵となるのは、やっぱり女房役のまゆきDのように見えるので、新作もパラロスも合わせて頑張って欲しい。


エロゲメーカー主導のWebラジオは星の数ほどあるけれど、やはり声優とかのパーソナリティ主体のものが主流。そんな中で、実際の製作サイドのスタッフがラジオでガンガン発言するという、作り手の顔がハッキリと見える番組構成は珍しかった(メーカーの広報や営業担当がラジオに登場することは珍しくでもない)。初期の頃にあった普通のお便りのコーナーは途中で影が薄くなってしまったが、タペストリーからクンフトあたりで「メーカー直のディープな情報を発信する」という方向性によりシフトしていった気がするから、結果的にはそれで正解だったのだろう。実際その辺から面白くなってったし。
良くも悪くも、lightじゃないとやらない(やろうとしない)内容のとても“らしい”番組だったので、一度終わってしまうのはちょっと勿体ないかなあと思う。Webでの情報配信は今後も続くのだろうけれど、また新たな展開があることを期待したい。

雑記 101006

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